バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

チベット、大陸中国周遊

九寨溝への道 ~再びチベット圏へ

2001年8月10日

早朝。中国・成都の交通飯店のフロントで九寨溝・黄龍ツアーのバスが来るのを待つ。さすが人気のツアーだけあって、いろいろな旅行社のツアーに参加する観光客が、私と同じようにバスが来るのを待っていて、1人、また1人と出発していく。
私が申し込んだ交通旅行社のツアーは、ほぼ最後に現れた。しかし、ツアー客名簿に私の名前は無い。交通飯店の宿泊客ということになると、部屋番号が微妙に違う中国人の名前があるだけだ。だが、旅行社の男は「そこの旅行社で申し込んだんだろう? だったら間違いないよ」と私をバスに案内した。何も間違いが起きなければいいが、と少々心配に思いつつも、私はそのツアーバスに乗り込んだ。いよいよ、あの美しき別天地へ向けて出発だ。
ツアー参加客は、私を除いて全て中国人。家族連れ、夫婦など、合わせて15人ほどだ。ツアーコンダクターは30代半ばほどの落ち着いた女性。仕事のできる、信頼できそうな人だ。

九寨溝は成都から北へ400kmほど行った山奥にある。中国での行政区分上は四川省に属しているが、実際にはチベット文化圏だ。
高速道路があるわけでもなく、細い一般道を延々と走ることになる。従って、初日はひたすらバスでの移動だ。道中、昼食休みやチベット仏教寺院参観などがあったが、私はいまひとつ楽しめなかった。
九寨溝は成都とは自然条件がかなり違う。むっとする程暑い成都に比べ、3000メートル級の高地にある九寨溝は非常に涼しい、いや、寒い位だ。しかも、それだけの高度だから、先日訪れたチベット高原程ではないにせよ、空気も薄い。 急激な環境の変化に、私の体はついていくことができなかった。九寨溝のホテルに着く頃には、すっかり風邪に冒されてしまった。食欲も無く、ホテルでの夕食もキャンセル。ツアーコンダクターが「何も食べないと、体に悪いですよ」と言う。それは重々分かっているのだが、体が言うことを聞かない。翌日の観光本番までに治ってくれることを祈りつつ、早々に就寝した。

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