バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

中国・雲南、貴州

大連―昆明 ~快適な空の旅

2002年1月24日

北方航空の便による大連―昆明間の空の旅は、実に快適だった。
いつもなら列車を乗り継いで行くところだが、今回は春節の民族大移動を避けることと、春節を大連で仲間たちと過ごしたいということで、時間に制約がある。飛行機を使ってしまうと高くつくが、幸い、留学生は夏休み・冬休み期間中は4割引の学割が効く。結構気軽に、航空券を買ってしまった。
機内は、観光客とおぼしき乗客でいっぱいだ。中には、テレビ番組の企画だろうか、大きなテレビカメラをかついだ大人に連れられた小学生ぐらいの子供たちもいる。私もそうだが、皆、休み期間の旅行が楽しみでならないといった様子だった。
成都を経由して、5時間ほどで大連からの便は昆明に到着。私は即、昆明駅から歩いて10分程度のところにある昆湖飯店に向かい、ドミトリーにチェックインした。
このホテルのドミトリーは、1つの部屋にベッドが3つとテレビがあるだけの、かなり貧相なものだったが、1泊20元で済むのだ。まあ文句は言えないだろう。
しかし、このホテルは結局、私が雲南で泊まった中では一番高い所となった。
荷物を部屋に置いて、早速外出。街中の中国銀行で2万円を換金した後、私は航空券総合売り場に向かった。
帰りの航空券は大連では買わなかったのだが、やはり春節の混雑を考えると、早めに買っておいた方がいい。事前にインターネットで調べたところ、旅の最終地点の予定となっている貴州からの大連便がある。それを買い求めようと、私は航空券売り場の窓口の小姐に、便の状況を調べてもらった。
「貴州―大連間の便はありませんよ」
事前の情報と実際の状況が違うということは、中国ではよくあることなので、そのこと自体は特に何とも思わなかったが、そうなってくると貴州からの行き先を変更する必要がある。北京までなら、便があるのは確実だし、北京から大連に戻る手段もいろいろ考えられる。私は北京までの航空券を買うことにした。
「学割でお願いします」。私はパスポートと一緒に留学生証を渡して、小姐に2月8日の便の切符を求めた。しかし、貴州―大連便が無いこと以上にショックな答えが返ってきた。
学割、効きません
そんなばかな。大連ではきちんと買えたぞ。2月8日なら余裕の冬休み期間中だ ―― 私は抗議した。しかし、小姐の口から出たのは、日本語の「すみません」だけだった。
―― 日本語で「すみません」の一言を出された時点で、私は抗議する気を失ってしまった。仕方が無い。私は1500元を出して、ノーマル運賃の航空券を購入した。1500×0.4=600元の差 ―― かなりの損失だ。
昆明の次は大理に行きたい。明後日の列車に乗れれば理想的だが、切符は買えるだろうか、などと考えながら駅の切符売り場に足を運び、希望の列車を窓口で告げたところ、意外にも硬臥の下臥をすんなりと買うことができた。
そうなのだ、中国の学生たちは休み期間に入っているが、旅行シーズンという点からすれば、今はまだオフなのだ。実際、その後も旅行客の多さに悩まされるということは、今回の旅ではほとんど無かった。
ホテルに戻って今後のスケジュールを大雑把に考えてみた。そうしているうちに、先程購入した2月8日の便が余り良くない気がしてきた。春節本番は2月12日 ―― 9日、10日に北京を発つとなると、かなりの混雑が予想される。それに、私の旅の計画上、雲南・貴州に15日というのは、どうも中途半端だ。行き先をさらに絞って、2日間縮めた方がいいかもしれない。

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