バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

中国・雲南、貴州

大理、昆明 ~旧正月期の列車チケット

2002年2月1日

先日大理を訪れた際には、風で池の水面にさざ波が立って三塔がきれいに映らず、残念な思いをした。せっかくまた大理に来たのだから、もう一度行ってみることにした。
少々気がはやって、開園時間前に到着してしまった。10分ほど待ってようやく開門。池のほとりまで足を運んでみると、果たしてそこには、先日ほどの風は無い。 三塔
水面にきれいに映える三塔
水面には、三塔がきれいに映えている。三塔ばかりではない。木々が、雪山が、天地を見まがう位、見事に映っている。実際、この時の写真ができた時、撮影した本人が、どちらが上でどちらが下なのか迷った位だ。
先日ここを訪れた時は中途半端な満足感しか得られなかったが、今回は十分な満足感を心の底から堪能することができた。
2度目の大理を楽しんだ後は、2度目の昆明に向かうことになる。しかし、大理古城のバスターミナルでは、適当な時間のバスが見つからなかった。そこでもう一つの中心地・下関でバスを探すことにした。
先日ここで列車を降りた時は、真っ暗で何も分からなかった下関の街を、今回初めてはっきりと見ることができた。大理古城が文化の街なら、下関は典型的な経済の街。地方都市の中では割合発展した部類に入り、流行の品を扱った商店も繁華街に幾つか見られた。しかし、遊客にとっては面白みの無い街に違いはあるまい。
下関から昆明までは、高速道路を通って約5時間。窓の外の景色もそれ程良くはないが、たまたま隣の席の乗客が私と同世代の日本人男性だったお陰で、退屈しないで済んだ。彼は雲南のリピーターで、私が今回断念したシーサンパンナにも行ったことがあるという。彼の話を聞くうちに、シーサンパンナを諦めたことがますます口惜しくなってきた。次の機会があれば、必ずや…。
昆明に到着後、まずは再び昆湖飯店のドミトリーに宿を取る。その後すぐ、貴陽に向かうための列車のチケットを求めて駅に向かった。
切符売場の前には小さな黒板があり、向こう1週間の切符の状況が書かれていた。そこには ―― “0”もしくは“無”の文字が、ずらりと並んでいた。無理もない。今月12日には中国人にとって最も重要な1日・春節(旧正月)が待っている。春節は古里で過ごすというのが中国人の習慣であるため、この時期は“民族大移動”と形容されるように、列車やバスなどの公共交通機関は軒並み満員になる。
私が今回、早めに旅を切り上げたかったのも、この時期にかち合わないようにし、且つ大連で同学たちと一緒に春節を共に過ごすためだったのだが、幸い、私が求めていた昆明―貴陽間の列車は、まだ寝台にもかなりの余裕があったので、直接被害を被ることはなかったが、2月に入ったばかりで、この有様 ―― 中国の春節の現実を、早くも目の当たりにすることになった。

<新着記事>

Google

WWWを検索a-daichi.comを検索
お勧めメディア(Amazon)
チベットの大地へ