ラサ-2 ~「中国よりもチベット」
午後からはまず、チベット仏教の中心的寺院・ジョカンを訪れる。ここも6年前以来の再訪問となる。

チューメ(バター灯)でほのかに照らされたジョカン内部には数多くの仏像が安置されている。鍵が閉ざされた扉の向こうの部屋にあって見られないものもあるが、一番奥の部屋は公開されていて、その中の仏像(ご本尊)の周りをコルラすることができる。
2階に上り、仏像の安置されている部屋を出るとテラスがあり、ジョカン内部を違う角度から見ることができる。そして、屋上からはジョカンの外――晴れた空の下に、門前広場やチベット様式の建物、そしてその向こうにポタラ宮が見渡せる。
先ほど中に入ったポタラ宮を、今度は道を挟んだ向かい側にあるポタラ宮広場から眺める。

ここで私は、考えられない事実に気が付いた。
ポタラ宮は、中国人居住区のど真ん中に建っているのだ。
更に気になった。ラサのチベット人居住区と中国人居住区の境目はどこなのだろう?
手元のガイド本を見た私は再び愕然とした。チベット人居住区は、ジョカンを中心とした市街東側のほんの一部に過ぎず、市街地の半分以上は中国人居住区に占められていたのである。
この時を境に、私は「チベットはチベット人のものだろう!?」という考え方を明確にするようになる。そして、チベットは私にとって中国よりも遥かに大切な存在へと変わった。




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