バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

アジア周遊第4部 ネパール

ポカラ・2 ~ダムサイドと日本山妙法寺

2007年8月2日

久しぶりに散髪をした後、昨日に続いて、ムンシク、ワタルとサイクリング。この日は昨日とは逆方向の、ダムサイド方面へ向かう。
デビズ・フォール
デビズ・フォール

ダムの向こう側のフェワ湖南東から流れ出る川は、狭い渓谷をつくりながら、途中で滝を形成している。かつてデビという名の夫人がここに落ちたといわれることからデビズ・フォールと呼ばれている。岩にあいた天然のトンネルを抜けるようにして落ちていく姿が何とも不思議だ。
近くにあるグプテシュワール・マハーデヴ洞窟を抜けるとこの滝を下から見上げることもできるが、この時は雨季で水量が多く危険なため、洞窟は残念ながら途中で封鎖されていた。

上記のグプテシュワール・マハーデヴ洞窟へ向かう際、ちょっと道が分からなくなりウロウロしていたのだが、偶然、いや何かに導かれたのだろうか、タシリン・チベット村に行き着いた。ここも、カトマンズに隣接するパタンにあるものと同様、チベット人難民キャンプである。
村では人々が普通に生活し、子どもたちが普通に学校に通っているように見えた。
しかし、忘れてはならないことがある。ここに住む人々は、中国による迫害を逃れて祖国・チベットを離れた者であり、子どもたちの中には祖国を知らない者すらいるかもしれないのだ。彼らは例え顔で笑ってはいても、心は涙で濡れているに相違ない。

タシリン・チベット村
タシリン・チベット村
タシリン・チベット村の学校
チベット村の学校

次に目指すはフェワ湖南の山の上にある日本山妙法寺だ。ムンシクは既に行っていたのでワタルと2人で山道を歩き出す。
日差しの強い中、山道を40分ほど上ったところで、妙法寺の仏塔に到着。まずはしっかりとお祈りし、それから北の方に目を移してみた。

日本山妙法寺の仏塔
日本山妙法寺の仏塔
 
妙法寺から見たフェワ湖
妙法寺から見たフェワ湖。
アンナプルナは雲に阻まれて見えず

眼下にはフェワ湖が横たわっていた。湖の右側にはレイクサイドの街も見える。この日は南の空に青空が見えていて、湖は陽に照らされてかなりすっきりと見ることができた。
しかし、アンナプルナ・ヒマラヤが見えるはずの北の空は、相も変わらず雲に覆われたままだ。いやそれどころか、局地的にかなり強い雨が降っているのが一時はっきりと見て取ることができたほどである。
「山にかかった雲はそうそう晴れてはくれないでしょうね」
と、ワタルは先に山を下りて行った。 タルチョと虹
タルチョの向こうに虹が見える
私はもう少し粘ってみたが、ワタルの言う通り、アンナプルナにかかる雲はかなりしつこそうだ。私も諦めて下山することにした。
その前に、タルチョが張り巡らされた山頂に寄り道してみた。やはり雨が降っていたようで、タルチョの向こうには虹が出ていた。
ほど立ち寄ったチベット村の難民たちの心にも、涙の雨が止んだ後の虹がかかってくれればいいのだが ―― チベット人の信仰を示すタルチョを前に、そんなことを思った。

山を下りると、何やら地元の警官たちが慌しく動いている。私を待っていたワタルからショッキングな知らせを聞かされた。
「日本人がミッシング(行方不明)みたいですよ」
ミッシング ―― これも海外を旅行する際には気を付けなければならない事柄の一つである。この日の夜、ツーリスト・バスパーク近くで20時頃までインターネットをやった後、レイクサイドに戻る途中に街頭も何も無い真っ暗な道を独りで歩く破目になったのだが、その時聞いたミッシングの話を思い出してかなり不安になったものだった。

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