バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

アジア周遊第5部 北インド、パキスタン

フンザ-4 ~ウルタル挑戦・第2回(1)

2007年8月14日

早朝6時20分、宿を出発していざ、ウルタルに再挑戦だ。ただ、この日も結局、1人でのチャレンジとなってしまう。

昨日下調べした通りに、バルティット・フォート横から民家の間を通り、果樹園横を抜けて水路のルートに出る。
水路わきを暫く歩くと、コンクリートの貯水槽に行き当たる。そこからは獣道を歩いて斜面を上る。

水路ルート
ウルタルに向かう水路ルート
滝
滝。この横をよじ登った

上った先には、高さ数mの小さな滝があった。ウルタルへの道は滝の上にあるようだが、上に上る道は無く、滝の横を岩をよじ登ることになる。そこを登った先が、いよいよウルタルへの山道だ。
谷間
切り立った崖の上に道がある(私は右側を通った)
道は深い谷の切り立った崖の上に通っていた。細い未舗装の道で、少し足を滑らせれば谷底にまっさかさまだ。山側に道をえぐるようにして側溝があったので、水が少ない所ではこちらを歩いた方が安全である。

やがて川に行き当たり、道はそこで終わっていた。50mほど戻ったところ、少し分かりにくかったが上り口が見つかった。ここから先は道らしい道は無く、岩を伝って歩いていくことになる。ここからが本当のトレッキングだ。
しかし、思いの外足場が悪く、途中で立ち往生してしまう。暫く動けずにいると、西洋人のグループが通りかかった。
「やあ。危ない道だね」
私がそう言うと、彼らについていたガイドが答えた。
「危ないことないさ。たやすい道だよ!」
その言葉に励まされた。彼らが歩いているのを後ろから見ればどのように行けばいいかが分かる。私は彼らに倣って何とかこの難所をクリアすることができた。
ここをクリアすれば後は、少々通りにくい所や紛らわしい所もあるにはあったが、おおむね楽だった。途中で写真を撮って寄り道したりしたものだから彼らには引き離されてしまったが、もう手本が無くても問題なく歩くことができる。紛らわしい場所も、小石を積んだ道標があったお陰で迷うことはなかった。
周りの風景はどちらかと言うと殺風景だったが、そんな中、路傍に高山植物の花々が可愛らしく咲いている。

花 花 花 花

ウルタル旧ベースキャンプ
ウルタル旧ベースキャンプ
ウルタルで花といえばエーデルワイスが有名でちょうどこの時がシーズンだったはずなのだが、どうやら私は見過ごしてしまったようである。

狭い道、岩の上の道なき道を歩く中、1箇所だけ開けた野原があった。ウルタル旧ベースキャンプである。そんなに広くはないのだが、のどかで開放感があり、ごつごつとした岩の風景ばかり見せられていた心の洗濯には十分だった。
現在のベースキャンプはここよりもう少し上にある。そこまで行けば、私が目標としているウルタル氷河が見えるはずだ。
野原で少しばかり止めていた足を再び動かすと、その先にはまた狭い道、岩の上の道なき道が待っていた。

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