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世界への旅(旅行記)

アジア周遊第5部 北インド、パキスタン

ラホール-2 ~ガンダーラ美術に魅せられて

2007年8月18日

ラホール・フォートからの帰途も当然のように歩いた。途中で、ラホール博物館に立ち寄る。開館時間は9時となっていたが、実際に開いたのは9時半だった。
ラホール博物館
ラホール博物館

この博物館では、イスラム、シーク教等の宗教、パキスタンの歴史・芸術・独立運動などの展示が行われていた。これだけでも十分に見応えがあり、パキスタンという国の歴史・伝統がよく分かる。
しかし、何より私の気持ちを引いたのは、今回の旅で引き込まれた仏教、そしてガンダーラ美術の展示だった。
ガンダーラとは現在のペシャワールを中心としたエリアに栄えた古代王国で、特にクシャン朝期の1世紀~5世紀を中心に栄えた仏教美術がガンダーラ美術である。
ガンダーラの仏教美術は日本などで見られる仏像同様、非常に精巧で写実的であり、まるで生きているかのようだ。特に「断食する仏陀」は、断食のためにあばら骨が浮き出ているブッダの姿が痛々しいぐらいだ。ここまでの苦行ができたブッダの精神力とはどれ程のものだったのだろうか。
仏教への信仰心はまだまだ芽生え始めの段階だったが、それでも、当時の人々もかくの如き心境でこれらの仏像等に祈りを捧げていたのではないかと思われるような高揚感が私の心の中にわき上がる。
ここは博物館であって美術館ではない ―― にもかかわらず、私は展示品の仏像に一つ一つ、手を合わせて祈りを捧げていた。イスラム教徒がほぼ全てを占めるパキスタンの博物館で熱心に仏像を拝む東洋人の姿は、現地の人々の目にはどう映っていたことだろうか。

「断食する仏陀」の写真を表示(Wikipedia)

博物館を出ると、道端で老人が体重測定の商売をしていた。
[何kgぐらい痩せたかな…]
旅に出る前、私の体重は70kgほどあった。ネパールで、チベット・ラサから一緒だったヨージらと話をしていた時、このサイトで当時の丸々としていた私の写真を見たヨージに「随分痩せましたね」と言われた。
「うん、5kgぐらい減ったかな?」
「いや、もっといってるでしょう!」
そんなやりとりがあったこともあって、私は機会があれば体重を量ってみたいと思っていた。ちょうどいい。量ってみよう。
老人に小銭を払い、体重計に乗る。針は ―― 60で止まった。
思えば、平地を山を、精力的に歩いてきたし、食事も粗末だったが ―― 10kgとはちょっと減りすぎた。

<後日談>
その後、私の体重は50kg台前半まで減ったが、帰国後、見事なリバウンドで結局出発前の状態に戻ってしまった。

リーガル・チョーク近くの街角
リーガル・チョーク近くの街角
その後は専ら、宿でゆっくりするか買い物をしに近くに出かけるかして過ごす。
宿のあるリーガル・チョーク一帯は過ぎるくらい賑わっているが、なぜかスーパーのようなものはおろか、市場も見つけることができなかった(あったかもしれないが)ので、露店で帽子を、裏通りのケーキ屋で水や飲み物を買う。
リーガル・チョークの裏手にアイスクリーム屋がある。私はそこでバナナシェークを買った。ラホールの暑さで乾いたのどとほてった体に、シェークの潤いと冷たさが染み渡る。

パキスタン巡りは事実上、これで終了。明日には再びインド入りし、本格的なインド巡りが始まる。

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