バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

アジア周遊第6部 北インド

バラナシ-6 ~火葬場マニカルニカー・ガート

2007年9月9日

一旦宿に戻った後、火葬場として使われているマニカルニカー・ガートへと足を向けてみた。
ヴィシュワナート寺院(黄金寺院)近くから裏路地に入る。
バラナシの裏路地
バラナシの裏路地。注意して歩かないと迷いやすい
バラナシの裏路地は細く、入り組んでいて、迷いやすいと言われるが、幸い、この時は晴れていて、太陽や影がよく見えた。 それらを手がかりに自分が向かうべき方向(この場合は東)を見失わなければ、最悪でもガンガーにたどり着くことはできる。

目的のガートに到着し、死者を送る煙を眺めてみる。
先ほどボートからこのガートを見た時、「ここで荼毘に付された遺体の魂は、果たして天へと帰るのか、それともガンガーに帰るのか」という疑問を感じた。仏教の観念に強く影響されている私には、やはりこの煙に乗って魂が天に返っていくようにこの時は思えたが、疑問はまだまだぬぐい去れない。

煙を発している薪の山を暫く眺めていると、ガート正面の建物からインド人が「こっちへ来い」と手招きする。
しかし、わざわざそちらに行かずとも、今いる場所からでも十分に火葬の様子を見ることはできる。それに、そちらで説明を受けながら火葬を見ていると、ほぼ確実に“薪代”を請求されるのである。
文字通り薪代として使われるのなら、少しぐらい素直に払ってもいい。しかし現実には、その金は彼らの酒やドラッグに化けてしまうと聞く。それに、ここでは神聖な場所にもかかわらず「マリファナ買う?」などと不届きなことを言ってくる輩もいるそうだ(被害者・ヨージの証言)。
そう考えると、彼らに金を払う羽目になってしまうのは余りに馬鹿馬鹿しすぎる。それに、数分とはいえ、十分に火葬の様子を見ることはできた。
私は、彼らの手招きとは逆の方向へと歩いてガンガーを離れ、再び太陽と影の向きを頼りに元の場所に向かった。
Tシャツ
ノー・リキシャ!etc Tシャツ

帰り道の途中、Tシャツ屋を見つけ、中に入ってみる。商品の中に、ツーリストの声を代弁する言葉がプリントされているものがあったので、それを買った。
プリントされている内容は…

NO RIKISHWA
NO CHANGEMONEY
NO HASHISH
NO BOAT
NO SILK
NO ONE RUPEY
NO PROBLEM

つまり、「~要らんかい?」(NO ONE RUPEYの場合は『1ルピー恵んで』)と馴れ馴れしく言い寄ってくる連中を「要らん! 間に合ってる!」と一蹴する内容だ。
インド人も気の利いたものを作ってくれる。これが少しは"魔よけ"になってくれるだろうか。

裏路地からは特に迷うこともなく、無事表通りに出ることができた。一時滅茶苦茶になっていた私の方向感覚も、どうやら正常に戻ってくれたようだ。

ダシャシュワメード・ガートからそのまま、朝のガンガークルーズで見たケダル・ガートまで歩いてみる。途中で通ったマナサロワール・ガートは牛の沐浴場になっていて、20頭ほどの牛が気持ちよさそうに沐浴していた。

マナサロワール・ガート
マナサロワール・ガート
牛の沐浴
牛だって沐浴したい

この日はバラナシに来て一番の暑さだった。帰りは途中からベンガリー・トラに潜り込んで日差しを避けながら歩く。宿に戻ってからもその後はベンガリー・トラを出ることなく一日の残りを過ごした。
インターネットカフェでインターネットをしていると、バラナシ入りしたばかりとみられる女性2人がフレンズゲストハウスの場所をネットカフェの主人に尋ねてきた。日本語の達者な主人が答える。
「そこの角を左に曲がった所。ハゲたオッサンがいるゲストハウスだよ」
思わずキーボードを打っていた私の手が止まった。
「ハゲたオッサンって…」
「ラジャのこと」
「いや、確かに薄いけど、ハゲとまではいかないでしょう」
「いーや、ハゲてるよ」
まさか、外国人の口から「ハゲたオッサン」という日本語が出てくるとは思わなかった  ――  バラナシは、こんな日本語が達者な面白い連中がたくさんいる、実に楽しい場所である。

夜になって、ヨージ・ナナと食事に出かけた帰り道…。
間もなくフレンズゲストハウスという所に野良牛がいる。それを見たヨージが足を止めた。
「あいつや…」
どうやら、ヨージに頭つきを食らわせたまさに張本人であるようだ。私とニアミスした暴れ牛よりは小ぶりである。
「や~~~! 怖い~~~!!」
追突された本人よりもナナの方が怖がっていた。しかし、一見したところ大人しそうにしているので、
「いや、こうも暗いとむしろ牛の“落とし物”(要は糞)の方が怖いかな…」
と私が言うと、
「嫌ッ! そんなの幾ら踏んでもかまへん!!
――  やはり本当にぶつけられたのとニアミスとでは、トラウマも相当変わってくるようである。

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