バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

ギリシャ、カタール、香港

コリントス ~古代の遺跡に人々の息吹

次に目指すは旧コリントス遺跡だったが、バスが停まったのはガイド本の地図外の場所と思われるバスターミナルだった。ここがどこなのかすらよく分からない。
帰りの飛行機の時間が迫ってきているので、余りぐずぐずはしていられない。

 場所が分からない…
 時間が無い…

とるべき手は一つしかあるまい。
私はバスターミナルで客待ちしていたタクシーに乗り込んだ。
「Ancient Korinthosに行ってくれ!」
するとタクシーは、ハイウェイに入ってインターチェンジ1区間をすっ飛ばす。どうやらタクシーにして正解の距離だったようだ。

旧コリントス遺跡のアポロン神殿
旧コリントス遺跡のアポロン神殿
旧コリントス遺跡のグラウケの泉
同じくグラウケの泉

遺跡に到着して入場門をくぐると、アポロン神殿とグラウケの泉が出迎えてくれる。そして、それらに見守られるようにして、かつて市街があった広いエリアが一段低い場所に横たわっている。
1858年に地震に見舞われて崩壊してしまっているが、先程訪れたミケーネよりはかつての建物や区画が分かりやすい状態だ。また、丘の上にあったミケーネとは逆に一段高い場所から見下ろせる位置にあるので、遺跡の全体像も分かりやすい。
旧コリントス遺跡
上から見下ろした旧コリントス遺跡
旧コリントス遺跡の音楽堂
旧コリントス遺跡の音楽堂
“街”に下りてみると、なぜだかかつて商工業都市として栄えた往時の息吹が伝わってくる感覚を覚える。市場だったとされる場所に立ってみると、辛うじて建物の痕跡が残っている程度であるにもかかわらず、商人たちの威勢のいい声が聞こえてくるような気がした。
地面には建物の残骸が横たわり、むき出しの土には雑草が生い茂っているが、それらに交じって鮮やかな赤い花が至る所で咲いていて、殺風景な遺跡に彩りを与えている。もしかしたらこの綺麗な花が、廃墟となった遺跡に“生命”を感じさせた一つの要因だったのかもしれない。

遺跡公園として囲われている外側にも、音楽堂や古代劇場といった遺跡があり、古代コリントスにエンターテイメントが花開いていた様子を物語っている。

これでギリシャ巡りは終了。結果論ではあるが、ややがっかりさが交じってしまったミケーネではなく大いに満足できたコリントスを最後に持ってきたことがいい締めくくりを演じてくれた。

さて、後はアテネに戻るばかりだが ―― それにはバスステーションのあるコリントスの新市街へ行かなければならない。まずは街中へのバスを探してみたが、発着地点が分からない。
帰りの飛行機の時間が迫ってきているので、余りぐずぐずはしていられない ―― と、先程と同じことが頭をよぎった時点で、とるべき手は一つだけだった。私は遺跡近くでタクシーを探し、新市街のステーションへ急いでもらった。
しかし、アテネ行きの次のバスまでやや時間が空いてしまい、16時半の出発となってしまった。飛行機の時間は19時半 ―― ぎりぎりで何とかなりそうな時間である。

幸いなことに、バスは郊外のターミナルではなく、市内のオモニア広場に到着してくれた。バスを下りてすぐの場所に入り口があった地下鉄でプラカ地区に戻り、宿へ急いで駆け付けてバックパックを受け取り、またまた急いでシンタグマの地下鉄駅に駆け付けて地下鉄に飛び乗る。
ところがこの地下鉄が空港直通ではなく、ドゥキシス・プラケンティアス止まりのもので、同駅での乗り継ぎに時間を取られてしまった。恐らく間に合わないことは無いだろうが、この時は待ち時間に結構イライラしてしまった。

空港には18時に到着。どうにか間に合った。

19時半。カタール航空機がアテネを飛び立つ。8日間に亘った、私にとって初ヨーロッパとなるギリシャの旅に、これでピリオドが打たれた。

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