バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

台湾西岸(2012~2013年)

墾丁-3 ~台湾最南端

風は少々強いが、今日のところは雨の心配はなさそうだ。昨日から頭に思い描いてたプラン通り、この日の午後はサイクリングとしゃれこむことにした。墾丁のユースホステル(YH)ではレンタサイクルもやっている。ここでマウンテンバイクを借りて、海沿いの道を南へとペダルをこぎ始めた。

目的地の少し手前からは森の中を抜ける遊歩道が始まっている。ここからは自転車を下りて遊歩道を少しばかり歩く。その終着点は海の手前にある、木の柵で囲まれた見晴らし台。その奥には先の尖った石のオブジェが立っている。その手前の碑には、こう書かれていた。

臺灣最南端

ここが、今回の旅の中で最果ての目的地だった。ここで台湾の国土は終わり、そして私の背後には台湾の国土の全てがあるのだ。逆に言えば、振り返れば私の目の前には台湾の国土の全てがあるということになる。
そして、台湾の国土を終わらせている海は――やはり、折からの強風で猛々しく荒れ狂っていた。

台湾最南端
台湾最南端
鵝鑾鼻の灯台
鵝鑾鼻の灯台

しかし、この時この場所で一番狂っていたのは、海ではなかった。後から後からひっきりなしに来る10人以上の大人数の団体――人数だけでもうんざりさせられるこの連中が、それに加えて我が物顔で、無遠慮で、やかましい。邪魔者のいないこの場所の写真一つ撮るにしても、人の流れが途切れた一瞬の隙をつかねばならないならない有様だった。
どうやら中国人のようだが、間違いない――彼らは台湾の中国人ではなく、大陸の中国人だ。
私が思うに、これは“民族性”の問題ではない。なぜなら、台湾にも「外省人」と呼ばれる、国共内戦で敗れて台湾に逃れてきた漢人が多くいるが、彼らの民度は極めてまともなのである。
恐らく間違いないであろう――大陸を支配するカルト集団の、人民の育て方が悪かったからに他ならない。
鑾鼻の石碑
鵝鑾鼻の石碑

気を取り直して、近くにある鵝鑾鼻の公園を訪れた。
鵝鑾鼻とは台湾最南端に突き出す岬の名前であり、かつては台湾八景の一つとして数えられていた景勝地だ。公園内には小高い丘があり、その上には台湾最南端の灯台がある。灯台に上がるまでもなく、台湾の南側に広がる海を一望することができた。
南シナ海を見下ろしながら、ふと思ったことがあった。
この灯台だけでなく、かつてこの台湾を拠点に清国に抗った鄭成功もまた、ここから海を見下ろしていたのではないだろうか。そして、彼の視線はこの海の向こうの、どこを向いていたのだろうか…。

台湾最南端に到達したので、帰りは北へと上るばかりだ。
自転車を軽快に走らせて――といきたいところだったが、向かい風が強い。やがて下り坂に差し掛かったが、どうしたことだろう――ペダルをこがないと前に進めないではないか。
つまり…
風力が重力を相殺していたのである
文字通り前に進むのも難しい状況だった訳だが、車道に流される恐れのある横風でなかったこと、雨は無かったことが不幸中の幸いだった。どうにか無事YHに戻ることができた。

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