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世界への旅(旅行記)

モロッコ

サハラ砂漠への道-2 ~ダデス渓谷、トドラ峡谷

2013年10月29日

私たちが昨夜一晩を過ごしたのはダデス渓谷という場所だった。朝になってあたりを見渡すと、緑があるのは谷間ばかりで、その両側にそびえるのは褐色の岩を露出させた禿山。砂漠地帯の厳しい自然環境を誇示するような骨太な風景だ。

ダデス渓谷
ダデス渓谷
ダデス渓谷のモンキー・フィンガー
「モンキー・フィンガー」と呼ばれる奇岩

中でも目を引くのが「モンキー・フィンガー」とも呼ばれる景観。言われてみれば確かに指先のように見えなくもない、イボのような先の丸い岩山が山肌から、生えるようにして無数に隆起している。

渓谷を横目にブーマルン・ダデスに戻り、再びメインストリートであるカスバ街道に入って東へ進む。
ベルベル人の村にて
ベルベル人の村にて
途中、ティネリールの街に近い渓谷の真ん中で車を下りる。オアシスの恵みを受けて広がるすがすがしい田園風景の中を抜けて案内されて訪れたのは、とあるベルベル人の村だった。 その中の一軒の家に招かれて、お茶をご馳走になりながら村の暮らしぶりを紹介される。
この村には田園があるものの、広いスパンで見れば乾燥した不毛な地である。産業といえばじゅうたんなどの手工業が盛んだ。訪れた家でも家内でじゅうたん造りが行われていた。さすがに買う者は誰もいなかったが、糸をつむぐ様子、織り方や文様の意味など、皆興味津々な様子でベルベル人の伝統芸に見入っていた。

ティネリールからまた街道をそれた道に入って、昼食休憩。このツアーは昼食代は別になっていたが、案内されたレストランは料理一品で70DHほどかかってしまった。やはりモロッコ旅行の食費はこれまでのアジア旅行の感覚では高く感じられてしまう。
トドラ峡谷
トドラ峡谷

昼食休憩をとった場所から更に奥へ少しばかり進むと、両側を険しい岩壁に挟まれた渓谷が現れた。
トドラ峡谷と呼ばれるこの渓谷は、トドラ川によって大地に刻まれた浸食の痕跡だ。ほぼ垂直に切り立った褐色の岩壁は、高さ200mにも達する。それが幅30m程度の川の流域の両側から迫ってきているのだから、このまま挟み潰されるのではないかと思われてしまうような迫力がある。アフリカという大地の営みのダイナミックさ、歴史の長さを肌で感じることができる場所だ。
ただ、遊歩道がアスファルトで固められている点は少々残念だった。せっかく大自然の営みを肌で感じ取ることができる場所なのだから、多少歩きにくかろうと車が走りにくかろうと、自然のままの地面が露出した道にしてほしかった。

※当時のレート:1DH≒12.5円

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