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雑記ブログ

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「さとりへ導く三つの心と発菩提心」―ダライ・ラマ14世猊下法話

1年前にダライ・ラマ14世猊下を招いて講演が行われた東京・両国国技館。

今年も猊下が御来訪され、10月31日には法話をしていただいた。

2007年のダラムサラから始まって、猊下のお話を拝聴させていただくのはこれで3度目となる。第1回のダラムサラでは仏教の難しい教義についていけず、第2回の昨年・両国国技館では「心の在り方」に関する分かり易い内容だった。
今回は、「さとりへ導く三つの心と発菩提心」というテーマでの仏教法話。ここ1年で仏教関連の講演を幾つか拝聴して2007年当時に比べれば少しはましになったのではと思われるが、果たしてどこまでついていくことができるか。

14時すぎ。両国国技館正面側に設置されたステージに、猊下が拍手で迎えられて御登壇。ありがたい法話が始まる。

今回は専門用語が多く含まれる仏教法話ということもあってか、英語ではなくチベット語でのお話となった。
まずは、一般的な仏教のお話から。今回は特に「自我」について時間が割かれ、「自我意識の強いものを無くし、他者を身近に感じるようになることで、他者に対する怒りが無くなり、恐怖や不安も減る」、「自我には始まりや終わりがあるのか」(神を受け入れる宗教では、自我は神によって生を受けた時に始まり、神のジャッジによって天国もしくは地獄に行った時に終わるが、神を受け入れない宗教=仏教=では、自我は継続性のあるもので始まりや終わりは無い)などといったお話が印象的だった。

そして、今回のテーマである「三つの心」。三つの心とは、

  1. 出離の心(輪廻から抜け出したいと思う心)
  2. 菩提心(一切衆生を救済するために自分自身が悟りを得たいと思う心)
  3. 正しい理解(空を理解する智慧)

である。これらの3要素を修行によって育むことで初めて輪廻の源を絶ち切る(解脱する)ことができる、というお話だった。
「空」の何たるかすらまだよく分かっていない私にはやはり難しいお話だったが、それでも今後仏教を理解するための大きな一助となることは間違いないだろう。

さて、この日の猊下はどうしたことか、いつもに比べてちょっと力強さやユーモアが足りないようにも思われた。途中でお薬をのまれるシーンもあり、「本調子ではないのかな?」と少し心配にもなった。
しかし、最後の最後、質疑応答のラストバッターとなった女の子を叱咤激励するシーンで、いつもの力強い猊下ご降臨! やはり猊下はこうでなければ。

<講演の様子>

話の本筋とは離れるが、上記の質疑応答に立った女の子が印象的だったので以下に。

20歳前後と思われる若い女性だったが、前の質問者が質問する後ろで順番待ちをしている時から、がちがちに緊張している様子がありありと分かった。震えながら両手で口を隠し、泣き出すのではないかとすら思われた。
そして順番が回ってきて発した質問が、

「私は自分に自信が持てません。どうすれば自分を好きになれますか? 法皇様はご自分のことがお好きですか?」

やはり――そういう子だったか。
それに対する猊下のお言葉は

「他者への慈悲心を起こすためには、まず自分を大切に思わなければなりません。自分を好きでなくてはいけません。あなたも幸せなときには自分を嫌いとは思わないでしょ。そのような状況を作るように、幸せになるように今日言ったこと(出離の心、菩提心、正しい見解)を行ってみましょう。
もし幸せでないときは、広い視野を持ってみましょう。まわりを見てみましょう。
そして、問題は勇気を持つための条件と考えましょう。問題が起きたら自分が克服する良い機会を得たと考えましょう。問題が起きても自分が克服できると強く思わなければなりません」

(※mixiの『【FREE TIBET】チベット』の書き込みより転載させていただきました)

私の知り合いがたまたま彼女の隣の席で、その時の様子を詳しく教えてくれた。
「彼女手を挙げている時からブルブル震えていたんですけど、前に並びに行った時はパーッと駆けて行って。(ステージ上部に設置された)画面でも震えていたのが分かったけど、(質問が終わって)戻ってきたら、表情が全然変わっていて――あれが彼女の人生を変えたんだな~って思いました」
さすがは猊下である。

私は彼女に、以下の言葉を送りたい。

「こんな大勢の前で自分の悩みを言えるなんて、そうそうできないぞ。
いい度胸してるやんか。
もう十分、自分に自信を持ってええぜ!!」

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