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雑記ブログ

チベット・カム地区のジェクンドで大地震

2008年のアバ大地震からほぼ2年。またしてもチベット東部で大地震が起きてしまった。
場所は、ウ・ツァン、アムド、カムのチベット3地域が接する地点の近くにあるジェクンド(ケグドゥ)。山奥ながらかなり規模の大きな街だ。


より大きな地図で チベット・カム地区ジェクンド を表示

中国西部でM7・1の地震 学校倒れ児童生き埋め(中日新聞 2010年4月14日)
http://www.chunichi.co.jp/article/world/news/CK2010041402000205.html

 【北京=朝田憲祐】中国中央テレビなどによると、中国青海省南部の玉樹チベット族自治州玉樹県で14日午前7時49分(日本時間同8時49分)、マグニチュード(M)7・1の地震が発生した。震源の深さは約33キロ。木造家屋はほとんど倒壊し、同日午前11時(日本時間正午)までに、少なくとも67人の死亡が確認された。
 死傷者はさらに増えるとみられる。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は死者が300人を超えたと報じた。一部の学校が倒壊し、小学生らが生き埋めになっているという。中国地震局は、災害救援隊を現地に派遣した。
 地元テレビ局の担当者は「地震発生と同時に、建物が激しく揺れたかと思うと、一瞬にして倒れた」と興奮気味に話し、「就寝中だった住民も少なくなく、被害はかなり大きくなるだろう」との見通しを示した。
 地元政府は、M4~6規模の余震が続く中、緊急対応指揮部を設置。軍や警察などの治安部隊が、家屋の下敷きになっている被災者の救助作業に当たっているほか、臨時の医療用テントも設けた。
 一方で、同省を管轄する蘭州軍区に出動を要請したが、現場は、チベット自治区や四川省に近い中国西部の、平均標高4000メートル以上の山間地帯で、道路条件も悪く、約800キロ離れた省都西寧からは少なくとも丸1日かかるという。このためパラシュート部隊の出動を求めている。

4月15日の段階で、死者は617人にまで増えてしまったと報道されている。

M7.1と言うと、M7.3だった阪神・淡路大震災と同等の規模である。1995年1月17日のあの日、私は震源地から170kmも離れた広島県尾道市に旅行で来ていたのだが、それでも震度4の大きな揺れに叩き起こされ、恐怖の余りに机の下に隠れて小さくなったことを今もはっきりと覚えている。今回ジェクンドを襲った地震は震度4どころではなかろうから、人々がどれ程の恐怖に陥ったか、想像するに余りある。

学校倒壊と聞くと、やはり2年前の大地震が思い出されてしまう。TVの報道によると、倒壊していない建物と倒壊した建物の差がはっきりしているという。
あの時の教訓から耐震性の強化などの措置は取られていなかったのだろうか。同じことの繰り返しが起きてしまったとすると余りにやりきれない。

どうして立て続けにこの一帯で大地震が発生するのか――どうやら原因は同じところにあるらしい。

地元で近年最大級=「08年四川」と同じプレート-青海地震(時事通信  2010年4月15日)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010041500067

 【北京時事】中国地震台ネットセンターは、中国青海省玉樹チベット自治州玉樹県で14日に起きたマグニチュード(M)7.1の地震について、同じ地区で2006年7月18日に起きたM5.6の地震を上回り、地元では近年最大級の地震だと指摘した。中国新聞社電が報じた。
 同センターによると、今回の地震は四川省甘孜-玉樹-風火山を結ぶ断層で発生。この断層はバヤンカラ山脈が乗るプレートの南端を通っているが、08年5月12日の四川大地震(M8.0)も同プレートの東南端で発生したという。
 同センター予報部の劉傑主任は今回の地震について、本震の前にM4.7の前震があり、余震も続く「前震-主震-余震型」と指摘。「四川大地震と比べると余震の数は少ないかもしれないが、強い余震が起きる可能性もある」と警戒を呼び掛けている。

6万人が死亡したアバ大地震よりも死者が少ないのが不幸中の幸い――などと思ってはいけない。600人だろうと6万人だろうと、大勢の尊い命が奪われたことに変わりは無いのである。
命を落とした方々には哀悼の意を示し、生き延びたものの余震に怯えながら氷点下にもなる寒さの下苦しい生活を強いられている人々には支援の手を差し伸べたい。

しかし、支援するにしても支援先に注意が必要だ。例えば、以前のアバ大地震の時にも支援物資を中国人が横流しするなどの問題が発生している。
信頼できる団体の支援活動を以下に。

最後に・・・
必ず「中国青海省」は「チベット・カム地区」に、「玉樹」は「ジェクンド」に置き換えて読んでいただきたい。

当時の現地の写真

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