バス憧れの大地へ

雑記ブログ

2017年GW旅 小豆島・土庄

本日は本格的に小豆島巡り。まずは宿や港のある土庄(とのしょう)を歩き回る。

土庄でまず目につくのが、港のすぐ近くにある平和の群像だ。この島を舞台にした文学作品「二十四の瞳」の大石先生と12人の生徒(小学生時代)をモチーフにした銅像だ。
平和の群像
平和の群像
そのことから平和への願いを込めて香川県丸亀市出身の彫塑家・矢野秀徳が造ったのがこの像だ。
こののどかな島には「平和」という言葉がいかにも似つかわしい。日本の隣の半島で戦争が起きるか起きないかという不穏な空気が流れている昨今である。この島が、そして「二十四の瞳」が、平和を発信する存在たることを痛切に願う。

平和を願う、ということなら、この島にはうってつけのものがある。それは「お遍路」だ。但し、小豆島は四国八十八箇所には入っていない。それでは、なぜこの島でお遍路なのか?
実は、小豆島だけで霊場が八十八箇所あるのだ。その総本山が、土庄にある小豆島霊場会である。
小豆島霊場会
小豆島霊場会

その他にも、この近辺には松風庵などの霊場があるが、中でも立派なのが西光寺。特に高台の上にある朱色の三重塔は、この一帯のランドマークタワーと言っていい程存在感がある。
西方寺の三重塔
西方寺の三重塔

私も、本格的なお遍路とはいかないまでも、これらの霊場を軽くお参りし、「平和」への祈りを捧げた。

この西方寺の周辺は「迷路のまち」と呼ばれている。歩いているとそんなにも感じないのだが、地図で見ると確かに、ぐねぐねと曲がった路地が複雑に張り巡らされている。
そんな路地から、自転車に乗った男子高校生が出てきた
「おはようございます」
見知らぬ旅人にこんな風に挨拶するのは、お遍路の「ご接待」の一環のようなものなのだろうか――いずれにせよ、都会ではもはや考えられないこんな一期一会のやりとりに、私はすがすがしさを感じ
「おはようございます」
と、自然に返していた。

さて、島の北側から歩いているうちに、島の北側に出てしまった。
土庄の南側には、観光客、特にカップルを呼び寄せる名所がある。
エンジェル・ロード」(天使の通り道)と呼ばれるその場所は、砂浜とそこから数十メートル離れた場所にある島との間にある。普段は海の下に隠れているのだが、引き潮の時間になると砂浜と島を結ぶ砂の通路が顔を出すのだ。誰が言い出したのか、 「大切な人と手をつないで渡ると願いが叶う」という言い伝えが生まれ、それがカップルをこの地に引き寄せているという。
小豆島のエンジェル・ロード
エンジェル・ロード

私はスケジュールの都合上、その道が完全に顔を出すまではその場にいられなかったが、既にカップルたちが十分に渡れるくらいの状態になっている様子を見ることができた。平和のついで?に、彼らの前途が晴れやかなものになるように祈るとしよう。

バスの時間を気にしつつ土庄港に戻るが、帰りは違う道を通る。幅10メートル程度の細い川沿い――いや、川ではない。
実はこの水路、小豆島の北と南を貫いている海峡土渕海峡)だったのだ。小豆島のメインランドは海峡の向こう側で、土庄港のある側はメインランドではなかったのである。
ちなみにこの海峡、「世界一狭い海峡」としてギネスブックに認定されているらしい。
土渕海峡
「世界一狭い海峡」土渕海峡

少々走ったりもしたが、バスには間に合った。9時41分、私は「オリーブバス」の車上の人となり、次の場所へと向かった。


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