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富士山

富士登山記 御殿場ルート登山(2023年8月)

富士山頂―下山

2023年8月5日

剣ヶ峰に登り登頂を達成した後は、山頂火口を1周するお鉢巡り続行。大沢崩れを経てまずは反対側の吉田ルート頂上へ向かう。「お鉢」時折霧に包まれ、あたかも噴煙を上げているかのように見えた。 写真
大沢崩れ
写真
霧が立ち込めるお鉢
9時54分、御殿場ルート頂上に戻ってきた。
ここから後は下るばかりだが、見下ろしてみるとごつごつした岩場の向こうはもう霞に覆われている。以前下ったことがあり、途中までは先ほど登ってきたルートと同じなのでどのようなルートなのかは分かっているのだが、下りとはいえ相手は富士登山の最難関ルート。あなどることはできない。 写真
御殿場ルート頂上から、いざ下山
10時18分、いざ、下山開始。
御殿場ルートの上半分は宝永山の真上に当たる。下山開始時に霞がかかっていた下界だったが、下っている間に雲間が開いて、そこに宝永火口が口を開けているのが見えるようになった。
写真
宝永山を真下に見る御殿場ルート下山道
頂上から8合目の間は、ごつごつとした岩場。この岩場の下りというのが私の苦手で、足の着地点を選ぶのに慎重になって、どうしてもペースが落ちてしまう。頂上から赤岩八合館(七合九勺)まで、コースタイム50分のところを55分かかってしまった。
赤岩八合館から、この日一夜を明かした砂走館(七合五勺)まではやや歩きやすくなり、コースタイム25分のところを17分で下ることができた。
砂走館に預けていた荷物をピックアップした後、昼食に袋ラーメンを頂く。登りの時は新六合目に半蔵坊の山小屋があったが、下りは登山口近くの大石茶屋まで憩いのオアシスは無い。ここでしっかりと準備とチャージをして12時18分、再び下りの足を進める。
写真
御殿場ルートの登山道・下山道分岐点
すぐ下のわらじ館を過ぎてすぐに、登りと下りの分岐に到着。ここからは昨日の登りとは違うルートを辿ることになる。
御殿場ルート下りのハイライトであるアクティビティはここからもう少し先で始まるのだが、この分岐を過ぎたところで既に足場は砂地になっていた。足を地面に踏みしめるのではなく、かかとを砂に任せてスイスイ滑らせるような下り方になる――ちょうどこの先のアクティビティの準備運動、という感じだ。
12時42分、下り六合に到着。ここは富士宮登山口から宝永火口を経て御殿場ルートに合流するプリンスルートとの分岐点で、プリンス登り、御殿場下りの登山客が入り交じって休憩している。
ここから始まるアクティビティが大砂走だ。柔らかい砂地を、かかとを滑らせるようにしてスピードを出して下る。なのでこの下り六合は「走り六合」の別名もある。
ここでは休みも5分ほどとそこそこに、下りの、と言うより御殿場ルートのハイライトに繰り出した。 写真
大砂走スタート地点・下り六合(走り六合)

 ザッ
   ザッ
     ザッ

砂を踏みしめる足がいいリズムの音を立てる。そしていいリズムで体が前へ、下へ進んでいく。面白いほどスピードが出て、先行する下山者をどんどん追い抜いていく。
下り六合から暫くは霞がかかっていて地面以外何も見えていなかったが、次第に霞が晴れていった。そして、新五合目までほぼ一直線に延びる大砂走のコースが目の前に顕わになった。以前この大砂走を走った時は逆に途中から雨になって視界が悪くなったので、この光景を見るのは初めてになる。 写真
大砂走
しかし、次郎坊(五合五勺)手前辺りからふくらはぎに張りが出始め、そしてマメができたようで足指に痛みも出始め、ペースが落ち始めてきた。しかし、ここに来てクライマーズハイが出たのか、きついにも関わらず足が止まることはなく、それどころか次郎坊で休憩のプランだったのが勢いで休憩をすっ飛ばして下り続けてしまった。
次郎坊あたりから傾斜が緩くなり、砂地の柔らかさも緩和されて「走る」という感覚ではなくなったが、それでも砂地は延々と続き、結局大石茶屋まで続いた。
13時38分、オアシス・大石茶屋に到着。コースタイムは下り六合から次郎坊、次郎坊から大石茶屋までそれぞれ50分なのだが、私は下り六合から大石茶屋まで52分で駆け抜けてしまってた――やはり途中で出始めた疲れは飛ばし過ぎが原因だった可能性が高い。
大石茶屋でかき氷を頂いて疲れを癒す。 写真
大石茶屋まで無事帰着
写真
御殿場ルート登山口にゴール
たっぷり30分休んだ後、5分で下れる道をゆっくり9分かけて下り、14時18分、
御殿場ルート登山口に到着
今年も無事、富士登山成功だ。17時10分のバスに間に合うようにと計画を立てていたのだが、1本早い14時55分のバスに余裕で間に合うというおまけ付きだった。

これで、富士山公式登山ルート完全制覇達成である

しかし、富士山にはまだまだ楽しみ方があるはずだ。来年以降もそれを模索しながらチャレンジしていこう。

完

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