バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

中国・雲南、貴州

大理 ~私にとっての“雲南”

2002年1月27日

大理には、下関大理古城の、2つの中心地がある。列車が到着したのはこのうち下関の方で、観光地が集まっている大理古城は、バスで30分ほど北上したところにある。
列車を降りた頃には既に6時を回っていたが、ここは西部地域、そして時刻は北京時間であるため、あたりはまだ真っ暗だった。当初の予定では、列車を降りた後すぐに下関近くの洱海湖畔へ行くつもりだった。しかし、こうも暗く、人通りも少ないと、不安を通り越して身の危険すら感じてしまう。少し前へ進んだもののすぐに思い直し、大理駅に引き返して バスで大理古城に向かった。
大理古城でバスを降りるとすぐに、ホテルの客引きの男に声をかけられた。値段を聞くと、1日30元、見せてもらった名刺によると、そこはユースホステルらしい。 三塔
私にとっての“雲南”・大理の三塔
男に案内されて行ってみると、間違いなく世界ユースホステル協会加入のユースだった。ここなら安心できるし、宿泊費も安い。私は取りあえずそこで1泊することにした。
皆さんにとって“雲南”と言えば、何だろうか。石林、シーサンパンナ、民族衣装 ―― 色々な答があることだろう。私にとっての“雲南”は、大理の崇聖寺三塔だ。仏塔そのものは中国の到る所にあってさほど珍しいものではない。しかし、かつての南詔王国の栄華を象徴するこれらの塔は同時に、非漢民族の地・雲南を象徴する遺跡だと言っても過言ではないと思われる。ユースでバックパックを下ろした私は、早速三塔へ向かった。
三塔を見るスポットは、崇聖寺境内そのものと、三塔倒影公園がある。どちらも素晴らしい眺めを見ることができるが、三塔倒影公園では池の水面にくっきりと映る三塔を見ることができる。残念ながらこの日は、風のため水面に細かい波が立って、逆さ三塔を鮮明に見ることはできなかった。しかし、憧れの地を自らの足で踏みしめ、自らの目で見ることができたというだけでも、取りあえずは満足できた。
大理市博物館や城壁を参観した後、私は市街地西側にある雪山・蒼山に登った。登ったとは言っても全長1.7キロのリフトを利用しての手抜き登山、しかも頂上までは行かなかった。しかし、中腹からでも大理古城と洱海を一望することができる。自然と、古からの街並みが一体化した、実に素朴な眺めだ。先程目の前にそびえ立っていた三塔が、箱庭のように小さく見える。
通常の視線の高さで見ても、上から見下ろしても、ここはやはり最も雲南らしい街だ。
大理古城の城壁
大理古城の城壁
大理古城と洱海
蒼山から望む大理古城と洱海
大理は確かに、南詔王国時代の面影をどこかに残す、古めかしい街ではある。しかし同時に、西洋的な華やかさも混在してもいる。それは、この街がバックパッカーの街だからだ。特に護国路界隈は、西洋人を中心とするバックパッカーを標的にしたレストランや土産屋が所狭しと軒を並べている。どこかラサに似た雰囲気があると言っていいかもしれない。
普通ならこうした光景は、古めかしい雰囲気を損なう無粋なものになりかねない。しかしここでは、ラサ同様、古いものと新しいものが不思議なバランスを保っている。
それにしても、大理のユースホステルはどうしたことだろうか、8人部屋のドミトリーに客は私1人だ。広い部屋に1人きりというのは、寂しいし、情報交換というドミトリーならではのメリットが生きてこない。
おまけにシャワーやトイレには、屋外に出なければならない。雲南の冬は昼と夜の気温差が大きく、日が落ちると日中の暖かさが嘘のように寒くなる。(それでも部屋に暖房が無いのは、雲南ではどこのホテルでも同じだ)
大理ではもう1泊するつもりだったが、私は翌日は宿を変えることにした。

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