チベット鉄道-3 ~ラサ入り
タングラ峠を越えた後も、チベット高原は相変わらず変幻自在にその表情を変えていく。砂漠やステップが見えたかと思うと、広大な平原が見え、再び荒涼とした風景になったかと思うと湖が見えてくる。そして、ほんの一瞬だが自然の風景が途切れ、人々が生活を営む街が見えることもある。
11時45分、曇りがちだった天気が一転し、チベットらしいすっきりとした青空が顔を出した。程なくして、右手に巨大な湖(ツォナ湖)が、左手に砂漠と、左右で随分対照的な光景が見られるポイントを通過した。
チベットらしいすっきりとした青空
巨大なツォナ湖
13時45分、ナクチュ駅着。ここから先は、景色の変化にもパターンを覚え始め、車窓の外を眺めることにもさすがに飽きてきた。
遠目にポタラ宮が見えてきた
ヤンパチンを過ぎてから30分ほどした17時ごろ、列車員が来て預けていた切符と座席牌を引き換える。目的地に近づいてきた証拠だ。
暫くすると、遠目に見覚えのある建築物が見えてきた。
[ポタラ宮だ!!]
背後に見える山と比べてしまうとちっぽけに見えてしまうが、間違いない。あれはラサのランドマーク・ポタラ宮である。
にわかに周囲がざわめき始めた。皆、下車の準備にかかり始める。
17時20分すぎ、69時間に及ぶ列車の旅が終わり、私たちは営業を開始して1年の真新しいラサ駅に到着した。
改札を出た私とワタルは、中国・成都北駅で探したのと同じ黄色い旗を探し、ツアーに合流する。バスに乗り込み、いざラサ市街へと向かう。
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