バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

アジア周遊第4部 ネパール

ポカラ-スノウリ ~土壇場で見えたアンナプルナ

2007年8月4日

ポカラ最後の朝、ゲストハウス(GH)の屋上に上ってみると…

マチャプチャレ
早朝のマチャプチャレ
マチャプチャレが見えるではないか!

今度は山頂が雲に隠れてしまっているが、山裾はくっきりと見える。
思わず私は、ムンシク、ワタルの部屋をノックして回った。ワタルは起きてこなかったが、ムンシクは起きてきて、「おっ、見えるね~」と、嬉しそうな顔をする。
やがて山は見えなくなったが、これで見納め、ということでいいだろう。私はムンシクに見送られてゲストハウスを後にし、ツーリスト・バスパークへ向かった。

バスパークで出発を待っていると、雲間に再び雪山が見えるではないか。しかも、かなり広範囲にわたって、これだけ見えれば上出来、というレベルまで見える。これまではマチャプチャレのみがピンポイントで見えていただけだったが、今度こそ、アンナプルナ・ヒマラヤが薄っすらとではあるが見えたと言うことができる。
出発時間の7時半になった。満足度を強めた私はバスに乗り込み、いざポカラを後にした。

しかし、最後の最後で山の女神は私に微笑んでくれた。

途中、「乗せろ!」と強引にバスに乗って来ようとする道端の人々と「乗せない!」という運転手の悶着があったりはしたが、バスはまず東へと向かう。
そして、その間にも ―― 北の空の雲はみるみる晴れていく!
やがて、私たちの左手には…

アンナプルナ・ヒマラヤ
土壇場で姿を見せたアンナプルナ・ヒマラヤ

今度はくっきりと、アンナプルナ・ヒマラヤがその雄大な全貌を見せている。
まさしく、この時を逃したらもうチャンスは無い、という土壇場のタイミングでの出来事だった。
[私の執念が勝ったのか?]
[山の神が私に微笑んだのか?]
いずれにせよ、私の満足度は頂点に達した。同乗していた日本人カップルと一緒に大はしゃぎしながら、バスの中からアンナプルナ・ヒマラヤにカメラのレンズを向けて夢中でシャッターを押し続けた。
もう一日滞在を延ばしていればじっくりと写真を撮ることもできたのだが、この状況はあたかもヒマラヤの山々が私を見送ってくれているかのようにも感じられたので、これはこれで気分がいい。

東へ向かっていたバスはポカラ-カトマンズの中間点に差しかかったところで南へ方向を変え、12時すぎ、ナラヤンガートの街を過ぎたところで今度は西へと方向を変える。最短距離を行く道もあるのだが、どうやらこちらの方が幹線道路で整備されていて進みやすいらしい。

15時、バスは南ネパールのバイラワに到着した。私は更にリキシャに乗ってスノウリへと移動する。
スノウリ
インド国境の街・スノウリ

スノウリは、国境の小さな街。
街の南側にあるゲートをくぐると、そこはもうインドなのだ。だが、国境を行きかう人々のほとんどがこちらと向こうの人々で、外国人はそれ程多くない。
街(と言うより村)も小さく、国境以外には何も無い。また、ポカラの快適さが嘘のように蒸し暑く、既にインドに入っているかのようだった。夜はファンを回さないと寝苦しくて仕方がないのだが、時々停電があってその度にファンが止まってしまう。
それでも私はすぐに国境を越えることはせずに、スノウリで2泊の宿を取ることにした。
実は、スノウリのすぐ近くにぜひ訪れたいと思っていた場所があったのである。

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