バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

アジア周遊第5部 北インド、パキスタン

ラワルピンディ ~親切なパキスタン人

2007年8月10日

昨日のドタバタで疲れたのか、体が少々だるい。丁度、チベット-ネパール越えの時に高山病予防のために買ってあった強壮剤・紅景天が残っていた。これから高地に向かうこともあって一本飲んで体を起こす。

朝食後、近所の別のホテルで案内カードを何となくもらってきたが、それを見てようやく、ここがファイザバードという場所であることが分かった。しかも住所を見ると、ラワルピンディ(ピンディ)ではなくイスラマバードに属している。どうやらここはピンディの一番イスラマバード寄りの場所で、道路を挟んでバスターミナル側はピンディ、私が泊まった宿がある側はイスラマバード、となっているらしい。

部屋に戻り、正午までゆっくりしようと思っていたら、宿の爺さんがやって来て「10時になったから金を払え」と言い出す。「聞いていない!」と抗議すると、爺さんはウルドゥー語だけの注意書きを指差して「ここに書いてある!」と言う。
「分かる訳ないだろう!」
余りの横柄さと高慢さに、その国の言葉を知らずに訪問した失礼を棚に上げて怒鳴り、喧嘩の末そのまま荷物をまとめてチェックアウト。勿論、追加料金など払うはずもない。

タクシーでピール・ワダイのバスターミナルに行くも、またしても目当てのバスがどこにあるのかが分からない。通行人に聞いて方向だけ分かり、そちらに歩いて向かったところ、途中で茶店の主人に呼び止められる。大きなバックパックを背負って汗だくになっている姿に同情したのだろうか。「ま、こっちに座りな!」と私に席を勧め、水やチャイを振舞ってくれた。私が「ギルギット行きのバス乗り場を探している」と言うと主人はスズキ(乗り合い軽トラック)を止めて「この人をバスターミナルまで乗せてやってくれ」と運転手に言ってくれた。
昨日からの宿の一件でパキスタンが嫌になりかけていた私を、彼の親切が救ってくれた。お陰で、「パキスタンを旅しよう」という気持ちに再び火がついた。

到着したバスターミナルは結構大きく、スズキを下りてギルギット行きのある場所まで行くにも2人ほどの人に続けて案内してもらって無事目指すバス乗り場に着くことができた。親切のリレーが本当にありがたかった。
そこにはギルギット行きのみならず、その先にある私が目指していたフンザまで行くバスもあり、私はそのバスチケットを買い、出発の16時までバス会社のウェイティングルームでのんびり時間を潰した。
私の乗ったフンザ行きのバスはSilk Routeという評判のいい会社が運行するものだった。内装はまずまずだったが窓に亀裂が入っているなど、外から見ると結構オンボロだった。

バスは予定より少し遅れて発車。ラワルピンディの街を出て、フンザ目指してカラコルム・ハイウェイを走る。
途中、随所で休憩したが、休憩ポイントの中には礼拝所がある所もあって、いかにもイスラム国家らしい。

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