バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

韓国、モンゴル

ウランバートル-1 ~-20度の世界

韓国・ソウル―モンゴル・ウランバートルの機内から外を見ると、雲は無く、地上の様子がはっきりと見えた。
まずは中国の上空を通るが、眼下の緑の大地が突然、真っ白な雪景色になる。 雪のモンゴル高原
機内から見た雪のモンゴル高原
機内のモニターを見ると、どうやら既に南モンゴル(中国で言う"内蒙古")上空に入っているようだ。何も緑と白の境目が中国と南モンゴルの境目という訳ではないだろうが、この風景を見ているだけでも「中国と南モンゴルは全く別だな」という思いがわき起こった。
そして、白の大地は次に、褐色へと変化する。ゴビ砂漠だ。千変万化の大地は、やがて砂の褐色と雪の白が入り交じった風景へと姿を変える。
間もなくウランバートルというところで、再び一面の雪景色に変わる。機内放送で「ウランバートルの天気はやや雪」との情報。飛行機が降下を始めるが、眼下の景色は白一色を保ったままだ。
[とんでもない所に来てしまったかな?]
後悔ではないが、そんな気持ちが胸をよぎった。

飛行機が着陸し、ボーディングブリッジに横付けされて停止する。扉が開けられた瞬間、冷たい外気が機内に流れてくる。早くも冬のモンゴルの軽いジャブを食らったような気分だった。
入国手続きを終えて到着ロビーに出ると、季節柄帰省客が多いためか、おびただしい数の出迎え客で埋め尽くされている。人波をかき分けて2階に上がり、両替をしたところで、いよいよ外に出ることになる。
[さて、零下20度の世界とはどんなものだ?]
"恐る恐る"と"わくわく"とが入り交じった気持ちで、一歩、表へ足を踏み出す。
確かに空気はひんやりとしていて、雪も降っている。しかし、耐えられないぐらいに寒いという程でもない[*]。服装は
 上半身:温か素材の長袖Tシャツ、長袖ポロシャツ、セーター、ダウンジャケット
 下半身:温か素材のズボン下、冬用ジーンズ、温か素材の靴下各足1枚
というものだったが、これで十分耐えられそうだった。
やはりソウルに立ち寄ってまずは-5度を体験したことで、段階的に体を寒さに慣れさせることができたのかもしれない。もう一つ、私はかつて気温0度前後で更に風の強い街で冬を何度も過ごした経験がある。ウランバートルは風が殆ど無い分、その街よりも過ごし易そうに感じられた。
ともあれ、これなら寒さで宿に引きこもらないでも済みそうである。

市内まではバスがどこから出ているのかよく分からず、結局白タクで移動したが、目的地に着いたところで4万Tgも請求された。(以下英会話)
「高すぎないか?」
「高くはない。最近はガソリン代が高くなってタクシー料金も高くなったんだ」
そんなことがあって、着くなり不愉快な思いをさせられた。

<後日談>
この時はぼったくりだと思っていたが、帰国後調べたところ、2008年9月の情報で「タクシーに乗ったら市内まで30$でした。2年前の倍です」というものがあり、どうやらぼったくられた訳ではなさそうである。
(参考ページ:トラベルブログ「ウランバートル 安宿 クチコミガイド」

宿をゴールデン・ゴビのドミトリー(6ドル)に決めたところで、夕食のため表に出る。
近くのファストフード的なレストランで注文したモンゴル最初の食事は、マトン炒め定食。 雪の後の路面
雪の後の路面には要注意
モンゴルといえばやはりである。独特な臭みがあるが、中国で何度も食べていたのでそれは気にならなかった。
気になったのは値段だった。簡単な定食であるにもかかわらず、値段は3800Tg(約3ドル)。先ほどのべらぼうなタクシー代を思えばましだが、インドや東南アジアで同程度のものを食べた場合と比べると倍ほどになって割高感がある。モンゴルは一般的なアジア旅行よりも高くつきそうだ。

食事が終わった帰り道…
    ツルッ
足元が滑って尻餅をついてしまった。
寒さは思ったほどではない、という空港を出た瞬間の印象は変わらなかった。しかし、寒さよりもやっかいな敵が、雪が降って凍結した路面だった。特に歩道は完全なアイスバーンになっている。地元の若者はむしろアースバーンを利用して滑らかに地面を滑っていくが、雪に慣れていないとそうもいかず、歩くだけでも気を遣わさせられる。
これを最初に、私はウランバートルで10度以上足を滑らせて転倒する羽目になる。

[*]気温の感じ方には個人差があります。私は寒さに強い方です。

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