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世界への旅(旅行記)

ラダック、北インド(2011年)

ダラムサラ(11)~不殺生

2011年10月11日

すっかり毎日の日課になった朝のコルラ道巡礼。この日はいつもよりほんの少しだけ早めに出かけたのだが、その分いつもより多くの巡礼者を目にすることができた。

前々から、路上の何かを拾って道端に移すような動作をしている巡礼者が時折いるのが目に付いていて「ごみ拾いをしているのかな?」などと考えていた。
しかし、この日よく見てみると、拾っているのはごみではない。

ミミズだった。

巡礼者に踏みつけられて死んでしまわないように、人が通らない道端に移しているに相違ない。チベット仏教の根底に流れる「不殺生」の精神とはそういうものである。
ミミズを助ける僧侶
少し分かりにくいが、僧侶が指を延ばしている先に丸まった小さなミミズがいる

道端に移す時も、放り投げるのではく、いたわるようにしてそっと置いている。

映画『Seven Years in Tibet』の中に、建築現場の土の中からミミズが出てきて「このミミズの前世は私の母親かもしれない」などと言ってチベット人の作業の手が止まってしまうシーンがあった。初めて見た時には「そんな大袈裟な」と思ったものだが、こうして実際にミミズを助ける現場を見ると、あながち大袈裟な話でもないのかもしれない。

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