ポロンナルワ-2 ~遺跡公園を巡る(1)
2015年5月1日
遺跡公園を入ってすぐに右に折れると、その先にあるのがポロンナルワ王朝の宮殿跡だ。今でも3階部分までの重厚な壁が残っていてかなりの高さが感じられれるが、かつては7階までもあったというから、その権勢がいかに強大だったかが伺える。
近くには王や大臣たちが閣議を行った場所とされるライオンの彫刻や石柱が印象的な閣議場、ニッサンカマーラ王の沐浴場なども見ることができる。
宮殿跡
閣議場
遺跡公園入り口から今度は左へ。メイン通路西側の高台の上にあるのが、この遺跡群の中核とも言えるクワドラングルだ。かつて仏歯寺があった、ポロンナルワの仏教の中心地である。
高台に上がると、まず仏像が収められた仏堂トゥーパーラーマがある。このあたりの遺跡は仏教関連の聖地なので、中に入る時には裸足になる必要がある。
仏堂トゥーパーラーマ
ワタダーゲ
その北側の広場に幾つもの建物跡があるが、中でも存在感があるのが、ダーガバ(仏塔)の跡であるワタダーゲ。立派な円形の台座と壁の一部が現存しており、壁の内側には仏像が鎮座している。
仏歯寺跡も忘れてはならない。ワタダーゲの北側に、11世紀建造のアタダーゲと12世紀建造のハタダーゲが肩を並べるようにして建っている。アタダーゲは柱が残っているだけの台座に仏像が鎮座しているだけで少々もの寂しい。一方、ハタダーゲは壁や門が残っており、外から門を覗くと真正面に仏像が見える造りがなかなか面白い。
アタダーゲ
ハタダーゲ
その他、菩提樹跡、仏陀像跡など、当時の仏教信仰を示す遺跡が幾つもある。数百年の時を経て原形を留めていないものも多いが、それを想像力で補完してみると、当時のスリランカ仏教文化の華やかさが見えてくるかもしれない。
パバル・ヴィハーラ
クワドラングルを出て次の場所に向かうが、少しメイン通路から東へそれてみる。
暫く進むと、右手の奥の方に何か大きなものがひっそりとたたずんでいるのが見える。パバル・ヴィハーラという、12世紀にパラークラマ・バーフ王妃が建てたといわれるダーガバの跡だ。茶色い塔の周囲には幾つか石の仏像が置かれていたが、かつてはもっと多かったようで、主なき台座も幾つか見られたほか、朽ちて地面に横たわる仏像もあった。
シヴァ・デーワーラヤNo.2
パバル・ヴィハーラから更に奥へと進んだ先にあるのが、シヴァ・デーワーラヤNo.2。「シヴァ」という単語が名前に含まれていることからも想像がつくだろうが、ヒンドゥー教の寺院だ。ここは仏教国の遺跡公園だが、インドに近いこともあってヒンドゥー教の施設も多少ある。ちなみに、No.1は先ほど訪れたクワドラングルのトゥーパーラーマのすぐ隣にある。
寺院には参拝客が訪れていた。様子を見ていると、観光客というよりは信者ではないかと見受けられた。
メイン通路に戻って再び北上するが、ここで「城壁」を超える。即ち、ここからは城外の遺跡巡りということになる。
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