バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

カナダ西部

ホワイトホース-2 ~オーロラ

2019年12月31日

日付が変わった。ここからが北極(正確に言うとホワイトホースは北極圏ではないが)のあの天体ショー観測の本番である。
南の空はよく晴れていて、一面の星空だ。しかし、ホワイトホースで天体ショーが見られるのは北の空――そちらはというと、日中の期待感とは裏腹に、雲が結構厚くかかっている。こうなってくると、天気との闘いだ。氷点下の世界なので、ここからはコテージで体を温めてはミラーレス一眼レフカメラ+三脚+レリーズの3点セット持参で外に出て写真を撮って、体が冷えたらコテージの中に戻って、の繰り返しとなった。

午前2時。一瞬だけ北の空が晴れたが、肉眼でも、撮った写真を見ても、天体ショーの姿を捉えることができず。やがて北の空は再び雲に隠された。

45分ぐらいして、再び外に出てみると、地平線近くで北の空の雲に切れ目ができていた。しかし、その下には未だ白い雲の帯…

 いや、
 雲とは違うぞ。
 何か光っている…

私は、撮影機材セットを構えて、30秒~1分の露光時間で写真を撮ってみた。そして、カメラのプレビュー画面でチェックしてみると…

写っていた! 地平線の辺りにオーロラ出現
地平線の辺りにオーロラ出現(午前2時50分)
2年前のフィンランド訪問の時から追い求め続けていた、

オーロラ

肉眼では緑色には見えず、白い雲かと見まがうほどの地味さだが、カメラはしっかりとその姿を捉えていた。
「オーロラ出てますよ!」
この日隣のコテージに泊まっていた日本人カップルも呼び出して、オーロラ観賞――とは言っても、緑色に見えたのは撮影後のデジタル写真だけだったが。 針葉樹の林の向こうに広がるオーロラ
針葉樹の林の向こうに広がるオーロラ(午前3時54分)
その後1時間ほど、相変わらず肉眼でははっきりとは見えないが、カメラ越しに見るとオーロラは幾分大きくなっているのが分かった。針葉樹林の林の向こうにオーロラの帯が横たわるという、カナダらしい良い絵を捉えることもできた。
そして、気づけば頭上の雲もすっきりと晴れて、見事な星空の下、カメラ越しとはいえ、憧れの天体ショーを楽しむことができた。 雲が消えた空の下、勢力を増したオーロラ
雲が消えた空の下、勢力を増したオーロラ(午前4時)
これで、写真に収めることができたという意味では一応、フィンランドでオーロラを影も形も見ることができなかった時のリベンジは達成できた。
しかし、やはり肉眼ではっきりとしたオーロラを見たい。
あと2泊、チャンスはある。果たして実現できるか。

実は午前2時の時点でカメラはオーロラを捉えていた <後日談>
午前2時の段階で「撮った写真を見ても、天体ショーの姿を捉えることができず」と書いたが、その時の写真の明るさを補正してみると、しっかりと緑のオーロラを捉えていた。即ち、午前2時の段階でオーロラは既に発生していたのだ。

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