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富士山

富士登山記 富士宮ルート登山(2022年8月)

下山

2022年8月6日

7時30分、富士宮ルート頂上から下山開始。
朝方の山頂こそ寒さがあったが、この時の富士山には日光が降り注いでいた。日が高くなるにつれ、標高が下がるにつれ、どんどん暖かくなってくる。9合目で私はレインウェアを、ダウンジャケットを脱いで長袖Tシャツの上に半袖Tシャツという最軽装のいでたちで、左手に宝永火口を見下ろしながら登山道を下り進めた。 写真
富士宮ルートを下山
前回このルートを登った時から、このルートは下りが大変だと感じていた。なだらかな土の坂道とか人工の階段とかであれば問題ないのだが、このルートの下りは基本、岩場か、砂礫の道だ。
写真
足場の悪い富士宮ルート
岩場は段差が大きい箇所が幾つもある。こういう所は登りは体力を使うが手を使って岩をよじ登ることもできるのでまだ歩を進めやすい。これが下りになると、手を使いづらく、バランスを取りにくい。また、足掛かりが狭い場合もある。コースの中のどの場所を歩けば一番歩きやすいか、10歩ぐらい先を見て判断しながら足を進めたが、どうしても慎重にならざるを得ない。
また、砂礫の道は足を滑らせやすい。こちらも着地点を見極めつつ歩くが、どうしてもストライドが狭くなってくる。
もう一つ、この富士宮ルートならではの厄介な特徴がある。登山道と下山道がほぼ完全に同じだということだ。
吉田ルートは六合目から上は登山・下山でほぼ完全に別ルート。須走ルートは本七合目~八合目で登山・下山が同じになるが、それ以外はほぼ別ルート。御殿場ルートは長い距離の七合目まで登山・下山別ルートになる。
それらに比べると、富士宮ルートは登山者・下山者がすれ違う場面が多くなり、しかも人がすれ違うのがやっとという狭い部分もあるので、そういう所で10人以上の団体ツアーとかち合いでもしてしまったら、下山者が足止めされることも少なくない。
そういった条件が重なり、登りはコースタイムを余裕で上回るペースで歩けたのに比べて、この下りはコースタイムとほぼ同じくらいになってしまった。 写真
雲が沸き上がる宝永火口を左手に見ながら下山
上空は晴れているが、六合目と五合目の間で雲海が広がっている。宝永火口を見ると、まるで火口から煙が出ているかのように雲が沸き上がっている。

元祖七合目から新七合目の間は下りやすく、この区間はコースタイムを大きく上回るペースで歩くことができた。
ところが、元祖七合目を過ぎたあたりから急に、脚が悲鳴を上げ始めた。思うように動いてくれず、急激なペースダウンとなってしまった。
原因は恐らく、トレーニング不足である。そもそも私の富士登山を可能とする体力は、マラソンのために日々走りこんでいる賜物だった。それが今年はどうにも不調で、この年のランニング距離は前年同月までと比べて6割程度に落ち込んでいたのである。その分筋力が落ちてしまっていたのだ。
元祖七合目から六合目までの下山コースタイムは40分だが、この時は50分かけてようやく六合目たどり着く有様だった。 写真
富士宮ルート新七合目・六合目間から富士山を望む
写真
富士宮焼きそば
六合目に到着したのは11時半すぎ。ちょうど昼ご飯にいい時間だ。山小屋・宝永山荘で一休み。地元名物の富士宮焼きそば(たまごのせ)を頂いてエネルギーを補給する。
とはいえ、ちょっと休んで食事をしたぐらいでは脚の疲れは回復しない。残りの六合目―五合目も超低速で下る。
そして、12時17分、 写真
五合目に到着
五合目着
最後疲れたとはいえ、今年も無事、富士登山が完了した

今回の登山のポイントは
・影富士を初めて見ることができた
・富士宮ルートを初めて下った
というところだろうか。
雲海に映る富士山の影は見事だった。今度は地面に映る富士山の影を見たいものだ。
富士宮ルートの下山は正直、岩場や砂礫の道の下りがただただ歩きづらいだけで、須走ルートや御殿場ルートの砂走のような楽しめる要素も無い。今後も富士登山を続けるにしても、また積極的にこの下りルートを選択するということはほぼ無いだろう。
後は、終盤に出た疲れ。今回はトレーニング不足が顕著だった。

もう一度鍛えなおして、来年の登山に臨もう。

完

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