バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

大陸中国・西安―河南―北京

北京着 ~たどり着いたら…

1993年12月24日

北京駅に到着したのは、まだ夜も明け切らぬ頃だった。
冬至を過ぎて程無い頃だったので、夜明けも遅い。北京の街へ早く繰り出したい気持ちを抑えながら、私は日の出を待って、北京の街への一歩を踏み出した。
北京駅
北京駅(逆光失礼)
北京は、大陸中国の中心都市である。
1千万都市の活気は、やはり他の街とは別格だ。朝も早くから露店でにぎわい、車の排気音が、そしてそれ以上に耳に付く、中国ならではの自転車群のベルの音が、この街独特の音を奏でている。
そして何より、空気が違う。同じ大都会でも、西洋的で軽い感じのする上海とは対照的に、中国4000年の歴史の重厚さを感じさせる空気が、北京にはある。西安のそれと似ていると言ってもいいかも知れない。
街に出たはいいが、でかいバックパックが邪魔だったので、まずは宿を探すことにした。
予め目を着けていたのが、北京駅から南へ行った所にある、龍潭飯店だ。
私は地図を広げて、目的地の位置を確認。駅から大体3kmだ。 脚力には自身があったので、私はそこまで歩いて行くことにした。
しかし、バックパックを背負って歩くと、やはり通常よりも歩調が遅くなってしまう。おまけに道を間違えてしまうわで、駅から3kmの所にたどり着くのに、2時間もかかってしまった。
挙げ句の果てに、そんな苦労をして来たホテルは、こともあろうに、

改装中!!

泣きたいような気分になって、その場にへたり込んでしまった。

(仕方ない。他の所を探すか)

次の目的地をどこにするかを検討すると同時に、私はこの広い北京をどう巡るかを考えてみた。
まずは、市街西北の外れにある北京外語学院学生寮を拠点に、頤和園や円明園、北京動物園などを巡ってみよう。近くにある北京北駅からは、万里の長城へ行くこともできる。その間に市街中心のいいホテルの情報を集めて、その後中心部を回るのがいいかもしれない。
早速、北京外語学院学生寮へと再出発したが、さすがに歩くのにはこりて、バス、地下鉄、タクシーと乗り継いで行った。
学生寮にチェックインし、荷物を置いた後、頤和園や円明園は翌日に回して、この日は中心街の西単や前門をブラブラと散歩した。
それにしても、咳と痰が治まらない。
実は、北京にいる間に、北の方にある山西省の大同に行こうとも思っていたのだが、この体調で寒い中をさらに北へと長距離移動する気にはなれなかった。それに、帰国まで残り9日。大同まで行き帰りしていたら、かなり時間を食ってしまう。
大同に行くのは、あきらめることにしよう。
その代わり、9日間、北京を満喫するのも悪くはない。

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