サパ-3 ~地元民族の村を訪問
2007年11月30日
サパの棚田が私を引き付けた最大の理由 ―― このトレッキングの最大の目的である、地元民族の村である。
まず訪れたのが、ラオチャイ村。ここは、黒モン族の村落である。棚田の中に木造の家屋が幾つか建てられていて、その中で水力を利用した脱穀の仕掛けが造られていたりする。子どもたちが純粋な笑顔を見せ、子豚たちも可愛い。そんな素朴な雰囲気の中で ―― 頼むから「これ買って」としつこくまとわりついてくるのだけはやめてほしい。生活がかかっているのは分かるのだが…。
黒モン族のラオチャイ村
純粋で元気な子どもたち
ラオチャイ村を出たところで、トレッキングの日数が違うオーストラリア人3人とガイドさんとはお別れして、別のガイドさんにつく。このガイドさんもザイ族で、おしとやかな感じの可愛い娘さんだ。
次に訪れたのは、タヴァン村。ここはザイ族の村で、2人目のガイドさんもこの村の出身。陽気な家族を紹介してもらった。いや、ガイドさん一家だけではない。村の人々は皆、陽気で人当たりが良かった。
ザイ族のタヴァン村
頑張れ!お手伝い
この村も、ラオチャイ村同様のいい雰囲気を出している。棚田と一体となった、木造家屋の並ぶ村の様子は、田園地帯の原風景そのものだった。
子どもたちが煙にむせながら火を起こして自炊している姿も印象的だった。老いと若きの、男と女の区別なく、ここでは皆が協力して、素朴ながら生き生きとしたエコな生活を営んでいる。
今回のトレッキングで一番大きかったのは、既に稲刈りの後ではあったものの、棚田と共に生きる人々を元陽以上にリアルに感じることができたこと、即ち、「人が生きるための棚田」を実感できたことだった。
タヴァン村を抜けて橋を渡ると、帰りの車が待っていた。山道を歩いている間は下り坂が多く、「帰りも歩きだとすると大変だな」などと考えていたので、車で戻ると分かった時は正直、ほっとした。
先ほどまで訪れていた村、歩いていた棚田が、西に傾き始めた太陽に照らされているのを横目に、サパの街へと戻る。
棚田から戻った後の夕食時には、自然と地元のライスワインを賞味。日本酒に近い味だったが、これがコメ文化の共通項ということなのかな?などとふと感じた。
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