バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

フィンランド、スウェーデン

ロヴァニエミ-3 ~オーロラ遥か遠く

2017年12月31日

さて、ラップランドに来たからには、ぜひ見ておきたいものがあった。
それは、オーロラである。北極圏に位置するこの地では、冬には空にオーロラを見ることができるのだ。
しかし、天気は生憎の曇り。しかも雲は分厚く、太陽が雲ににじむ様子さえ窺うことができない。
今回の旅は、飛行機のチケットを早いうちから取っていたことに加え、年末年始では宿が取りにくいということもあって、スケジュールをがっちり組んで来てしまい、日程を動かすことはできなかった。よりによって、私がラップランドに来た前後1週間はずっとかくの如き天気だったのだ。
ロヴァニエミの旅行社では、街灯りが無くオーロラが見えやすい郊外に行ってオーロラを観測するツアーがある。私も1回はそれに参加したいと思っていたのだが、この天気では、100ユーロも出して結局オーロラを見ることができなかったという悔しい結果になりかねない。
しかし、折しもこの日は大晦日。もし雲の切れ間からでもオーロラが見えたのであれば、これ程素敵な年越しはあるまい――その思いに突き動かされて、私は日本の旅行会社ツムラーレ(北欧トラベル)のオフィスでこの日の「モイモイ号ツアー」参加を申し込んでしまった。

午後8時すぎ。サンタズホテル・サンタクロースホテルのロビーには大勢の日本人が集まっていた。皆、モイモイ号ツアーを待つ人々である。この分厚い雲が空を覆うこんな日にこれだけの人がオーロラツアーに集まるというのは、やはり私同様「オーロラを見ながら年越しを」という可能性にかけてのことだろう。
午後8時30分、日本人現地ガイドに導かれて、2台のバスに分乗。もう一つのホテルでも客を拾って、オーロラの見えやすい郊外へと出発した。
道中、ガイドさんがロヴァニエミやオーロラについて解説してくれた。
「ロヴァニエミ市は、『市』とは言っても日本の宮崎県ぐらいの面積があるのですが、人口は6万人程度で、トナカイ(多くは人に飼われている)の数の方が多いくらいです」
「ラップランドの伝説では、オーロラは、駆け回る狐の尻尾が雪原に触れた時に発する火花が空に舞い上がって出るものだと言われています」
取りあえず、この説明だけでもこのツアーに参加した甲斐があったと思わせられる、興味深い話を聞くことができた。 焚火でソーセージ(マッカラ)を焼く
焚火でソーセージ(マッカラ)を焼く

午後9時、郊外にポツンと建つフィンランド風の木造の小屋「コタ」に到着。お茶やお菓子を頂いたり、焚火でソーセージ(マッカラ)を焼いて頂いたりして、体を温めたところでいざ、零下の雪積もる平原に出る。
私は北極の天体ショーを写真に収めようと、この時のために用意してきた三脚を大地にセットして、この日のために新規購入した広角レンズを装着した一眼レフカメラを構え、じっと空に向けて目を凝らした。
しかし――
空は相変わらず、分厚い雲に覆われたまま。この日は明るい満月(本来こういう日はオーロラ観賞には向いていないのだが)だったのだがその満月すら一瞬その存在を雲の向こうに示した程度という分厚さだった。見える光と言えば、山の向こうの街灯りが赤く雲に反射する光だけだった。
空は一面の雲だった
空は一面の雲だった
「せめて、一瞬でも雲が切れてくれたら…」
皆、同じ思いを抱きながら空を仰いでいたが、結局オーロラは影も形も見せないまま、午後11時30分、帰途に就く時間になってしまった。

2018年1月1日

バスでロヴァニエミに戻る最中、日付が変わり、2018年を迎えた。しかし、オーロラを見ることができなかった無念さからか、車内は「A Happy New Year !!」という雰囲気にはならなかった。
2018年を迎えたロヴァニエミの街
2018年を迎えたロヴァニエミの街
一方、帰り着いたロヴァニエミの街中では、よくある打ち上げ花火などの派手な演出こそ無かったものの、新年の賑わいを見せていた。こちらの人々は年が明けるとすぐ、親しい友人や家族でバーやレストランに出かけて信念を祝う習慣があるということだった。

しかし私は、オーロラを見られなかった悔しさで、1人でテンションを下げてしまっていた。
ラップランドにはあと2泊する予定だ。その2泊の間に、雲の切れ間からでもいいから、何とか北極の天体ショーをこの目で見たいものだ――全ては「運」に任せるしかない。

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