山頂―6合目
2021年8月6日
10時48分、下山開始。ルートは来た時と同じ吉田ルートになるが、登山と下山では違う道を辿る。
登りの時と同じく下山も1合目まで歩いて下りる予定だが、馬返から富士山駅への最終バスが15時35分発だ。下りの標準コースタイムは、山頂から6合目までが3時間20分、6合目から1合目が2時間――計5時間20分となるので、普通に行っては間に合わない。
そこで、以前このコースを下りた時の経験から、スピードアップを図ることにした。
吉田ルート下山道は、柔らかい砂地になっている箇所が多い。そこで、御殿場ルートや須走ルートの下りの一部で行われている「砂走」の要領で滑るようにして下っていけばスピードアップできる。
山頂から本8合目までは、刻みの長いつづら折りの下り坂になる。そこを砂走の要領で下ってみると、コースタイム1時間ほどのところを僅か19分で走破してしまった。
本8合目で、ちょっと休憩。下山道はここから先、暫く食事できる場所が無いので、ここにある山小屋の1つ・トモエ館で食事をしようとしたのだが...
手持ちの現金が殆ど無い!!
富士山の上は物価が高い。例えば、ペットボトルのミネラルウォーター500mlが500円もする。そんな状況で水やらドリンクやら随分買ったのと、6合目でレンタルヘルメットのデポジットに2000円を預けてしまって、手持ちがもう1000円ほどしか無い。食事のほかに、水も補給しておきたいところなのだが...
本8合目トモエ館
トモエ館のアンパン
結局、予算内で買えるのはアンパンと水1本だけだった。
しかし、これが当たりだった。表面(焼き印が押されている)まで白い生地はしっとりとしていて、餡は甘さたっぷりで疲れが吹き飛ぶ。
11時24分、本8合目を出発。山頂~本8合目よりも刻みの短いつづら折りの下り坂を、やはり砂走の要領で走って、7合目は標準コースタイムで90分のところを、半分の45分で通過した。
吉田ルート下山道7合目
7合目から6合目は、ほぼ一直線の緩やかな下り道となる。路面がこれまでよりも固くなり、また時折コンクリート製のシェルター内を通る階段を歩くことになることもあって、この区間はこれまで程のペースアップは図れなかった。
吉田ルート下山道の7合目から6合目
12時27分、6合目に到着。安全指導センターでレンタルしていたヘルメットを返却し、デポジット2000円が戻ってきた。とはいえ、馬返からのバス代も確保しなければならないので、散財は控えなければならない。
この時点で馬返の最終バスに間に合いそうになければ富士スバルライン5合目を目指すことも考えていたが、十分間に合いそうだ。せっかく1合目から登ってきたのだから、下山も1合目まで目指そう――私は誰も進んでいかない、1合目へと続く吉田口登山道に沿って下山の足を進めた。
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