デリー-5 ~ガンディー詣で
2007年8月23日
朝、宿の部屋にネズミ登場。ドブネズミの類ではなくハムスターのような可愛いマウス君だったが、こういうことに慣れていないと慌ててしまう。
午前中はクリニックで予防接種の続き。本日は予定通りの破傷風2度目のほか、A、B型肝炎のものも受ける。2日で都合6本 ―― 一度にこんなに受けてしまって大丈夫なのだろうか。
ガンディー最期の瞬間の衣服
厳しく引き締まった表情のガンディーの写真
(いずれも国立ガンディー博物館で)
午後からは昨日に続き、マハトマ・ガンディー詣で。この日は先日門の前まで訪れたラージ・ガートのすぐ近くにある国立ガンディー博物館を訪れた(なぜ先日ラージ・ガートまで来ながらここを訪れなかったのかは忘れた)。
博物館には、ガンディーが凶弾に倒れたその時に着ていた血染めの衣服が一番奥に安置されており、その他、ガンディーの生涯を綴る写真が展示されている。
ガンディーと言えば、インドの紙幣に印刷されている肖像画のような柔和な笑顔を思い浮かべる人もいるかもしれない。しかし、ここに展示されていた写真の中には、そんな柔和な笑顔は少なく、厳しく、引き締まった顔をしているものが多い。
いくら非暴力主義者とはいえ、ガンディーも独立のために闘う“闘士”だったという事実が、そこに如実に表れている。
そして私は、ガンディーとよく似たある人物のことを思い浮かべていた。
ダライ・ラマ14世
彼もまた、非暴力によってチベット民族の自治を勝ち取ろうとしている。そして、やはり同じように、厳しい表情と柔和な表情の二面がある。彼はまだ存命だ。何としても、ご尊顔を拝し、お声を拝聴してみたい。
先日とは逆に、デリー門から北へ、オールドデリーのラール・キラーとジャマー・マスジットの間を通る。ジャマー・マスジットの前では露店などが軒を並べ、活気を呈している。
チャンドニー・チョーク
マハトマ・ガンディー公園
ラール・キラー前から西へ、チャンドニー・チョークに入る。ここもオールドデリーの雰囲気を残した活気のある界隈だ。
更にそこからデリー駅がある北へと方向を変える。その途中に、マハトマ・ガンディー公園がある。ガンディーの名を冠してはいるが、ガンディーの銅像があるぐらいであとは普通の公園だった。
これでガンディー詣では終了。非暴力でインドを独立に導いた偉人ということで以前から関心を抱いており、今回ゆかりの地を巡ったことで知識が深まったということはそれ程無かったが、彼に対する敬意は間違いなく深まった。
上から見た夜のメイン・バザール
そして、デリー巡りもこの日で一応終了。明日は別の街へと移動する。
メイン・バザールには日本料理もしくは日本料理もどきを出す店があるが、今後はどうなるか分からない。ちょうどカレーばかりで飽きがきていたこともあり、Club Indiaというレストラン(藤原紀香が来たことがあるらしく、写真が飾られていた)に行ってオムライスを注文した。
夜のメイン・バザールを見下ろせる屋上席で、2人の日本人女性と偶然一緒になり、話をしながら食事をする。
トモコ、チアキの2人は九州の大学の先輩・後輩で、2人ともこれが初海外だという。初めての海外がインド、しかも個人旅行とはなかなかのチャレンジャーだが、財布、携帯、カメラと全部鎖で体に繋げるという、私からすれば過剰とも思える徹底した防備はやはりビギナーらしく、初々しい。
「明後日、日帰りでアーグラーに行くつもりなんです」
「あ、本当? 僕もあさってはアーグラーにいると思うから、合流しようか」
という話になった。ここのところ宿などで日本人と話はするが行動は一人、というパターンが続いていた私に、久々の道連れができることになった。
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