バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

アジア周遊第10部 ベトナム北・中部

ハロン湾、ハノイ ~桂林に勝る風景

2007年12月9日

カット・バ島
カット・バ島
ハロン湾ツアーで一夜を過ごしたカット・バ島はハロン湾最大の島で、平地が全く無い岩山が林立するハロン湾の中では珍しく、街が形成されるだけの平地があるが、中央に盛り上がる山はやはり、ご多分にもれず石灰岩だ。
その山の麓にある宿を離れ、ハノイへの帰途に就くが、船の到着が遅れたために宿を出てから島を発つまで2時間ほどと少しばかり間が空いてしまった。

帰りも勿論、ハロン湾クルージングだ。岩山の林を縫って、初めは少なかった船が次第にあちこちから集まり、やがては船団を形成するかのようにして集団でハイフォンの港を目指す。
「海の桂林」と例えられるハロン湾だが、むしろスケールや空間の広がりなどの点でハロン湾の方が桂林よりも勝っている、ということは来る時も感じたが、帰りも広々とした海を横切りながら同じことを考えていた。ハロン湾を「海の桂林」と呼ぶのであれば桂林は「陸のハロン湾」と呼ばれるべきである。

ハロン湾
空間の広がりが感じられるハロン湾

やがて、岩山の林を抜けると遮るものの無い広々とした海が私たちを出迎える。更に暫く海原を進むと、ハイフォンの港が見えてきた。
昼すぎ、下船して上陸。ハロン湾クルーズが終了した。昼食・休憩後、一路ハノイへと向かう。
思えば、ここまでの7か月の旅程の中で、海を楽しんだのは東南アジア入りしてからの2か月半に集中している。その中でも、ハロン湾は私にこの旅最高の海の思い出を残してくれた。

ベトナムに再入国してからこの日で12日目。ビザ無し渡航期限が15日なので、そろそろ移動のことを考えなければならない。
ハノイに戻って即、最後の通過点である中国(あの国へ行くのは余り気が進まないのだが)へ行くバスが無いかと、ハノイ36街の旅行社が集まるエリアを回ってみる。 すると、Spoorts Hotel入り口にあるツアーカウンターの看板に"Nanning"(南寧=中国・広西チワン族自治区の中心都市)の文字を見つけた。早速、スタッフに
「南寧行きのバスあるの?」
と尋ねたところ、翌日7時半発のバス(20米ドル)をブッキングすることができるという。即ブッキングし、明日の中国入りが確定した。
夕陽の中のホアンキエム湖
夕陽の中のホアンキエム湖

夕刻。ホアンキエム湖に出てみると、昨日のハロン湾に続いて美しい夕陽の景色を拝むことができた。ベトナムでは、特にホイアンやフエで見舞われた大雨など、余り天気に恵まれた覚えが無いのだが、最後の最後に天の女神が私にほほ笑んでくれた。

この国も明日の朝限り。フォーと春巻きという最もベトナムらしいささやかな料理でベトナム、そして東南アジア最後の晩餐を飾り(と言うと大袈裟だが)、街角で味の薄いビアホイをひっかけるなど、私は最後の最後までベトナムをとことん満喫した。

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