バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

台湾西岸(2012~2013年)

台北-8 ~夜市をハシゴ

台湾最後の夜である。この一夜を、どう過ごそう…。
「どう過ごそう」ではない。台湾で夜と言えば、夜市に決まっているではないか!
昨夜も高雄で夜市を訪れたばかりであり、「またか?」「飽きないのか?」という声が聞こえてきそうだが、

――そう、またである。
――飽きるなんてあり得るはずもない。

この日の夜も私はあの熱気を求めて、まずは台北市街の東へと向かった。

饒河街夜市
饒河街夜市入り口
饒河街夜市
地元客、観光客で大賑わいの屋台

台北市街の東・松山区にあるのは饒河街夜市。鮮やかな電飾で彩られた門をくぐると、道路の両脇は勿論のこと、昼間は自動車も往来するであろう道路の真ん中にも食べ物の屋台が設けられ、地元の人、観光客で大賑わいとなっている。少しわき道にそれると歩き易い道もあり、そこにも勿論屋台はある。私はその往来にある店で落ち着いた気分でラーメンを1杯頂いた。
ここの夜市は飲食店の割合が高いが、衣服や雑貨の店もやはりある。そんな中、私は日本のディスカウントショップにも売っていそうな安物の財布が、日本のディスカウントストアよりも遥かに安い300円(100台湾ドル)という破格の値段で売られているのを見つけた。いつ壊れるだろうかと思いつつ1つ買って行ったが、その財布はこの文章を書いている9か月目の時点では取りあえず、何の問題も無く役目を果たしている。
士林夜市
士林夜市

饒河街夜市を一通り楽しんで、街中に戻った――のだが、

まだ楽しみ足りない。
まだ時間はある。

すっかり台湾の夜市の魔力に魅せられてしまったようだった。私は先日も訪れたばかりの士林夜市へと、自然と足を向けていた。
衣・食・雑貨の店や屋台が軒を並べ、溢れんばかりの人が行き交う、これぞ台湾の夜市、という熱気あふれる雰囲気の真っただ中を、台湾名物タピオカミルクを片手に歩く。先ほど饒河街夜市でラーメンを食べたばかりだったので、もう食事は必要無いだろう、と思っていたのだが、

「日本のおいしい玉子焼き」

そんな看板を見かけて、ちょっと気になって看板に従ってわき道に少しそれてみる。
士林夜市の「金蛋爆漿玉子焼」
士林夜市の「金蛋爆漿玉子焼」
行った先には、卵の形をあしらったちょっとお洒落な屋台がある。「金蛋爆漿玉子焼」というその屋台の店先では確かに、日本で見覚えのある四角いフライパンを使ってジューシーで美味しそうな、輝くような黄色の玉子焼きをその場で焼いて売っていた。メニューを見ると、イタリアンミートソース、ツナサラダ、蟹かまぼこアスパラ、コーンとソーセージなど、本場日本ではおよそ思いもよらない具材が使われている。私は一番無難と思われたイタリアンミートソースの玉子焼きを選んで買った。それでも日本で食べる玉子焼きとは一味も二味も違う。しかし、美味しい。創意工夫をちょっと働かせるだけで、料理は見事に進化するものだ。日本でも出店したらヒットするのではないだろうか。
ちなみにこの玉子焼き屋、どうやら先ほど訪れた饒河街に本店があるらしく、士林のものは分店のようである。

参考サイト:台北ナビ饒河街夜市

夜市の熱気の中で、屋台のB級グルメに舌鼓――そんな過ごし方こそが、台湾最後の夜には相応しいだろう。

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