バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

アジア周遊第7部 マレー半島、タイ

タイ北辺-2 ~ゴールデン・トライアングル

2007年10月12日

車は褐色の水をたたえた大河に行き着いた。メコン川である。
私たちが車を下りたのは、ゴールデン・トライアングルと呼ばれるエリアだった。
メコン川
インドシナの母なる河・メコン
かつて「ゴールデン・トライアングル」の名を世間に知らしめたのは、ここで生産されていたアヘンだった。今では「麻薬地帯」の汚名は返上され、メコン川の風景を売り物にした観光名所になっている。
メコンの上流は以前、チベットの「三江併流」で見たことがあるが、ここはそこからかなり下った場所である。さすが、インドシナ半島を育んできた大河だけあって雄大だ。ゆったりと流れるその姿に、この半島のスケールの大きさを感じる。

高速ボートに乗り、メコンの対岸に行ってみる。
対岸に上陸すると、藁葺き屋根の小屋が並んでいる。そして、そこにはためいている旗がさっきと違う。
――  ラオスの国旗だ。
メコンを渡ると、そこはもうタイではなく、ラオスなのである。ラオスに渡るには2006年までビザが必要だったが、ここは以前より、土産屋が並んでいるエリアを回るだけなら、20バーツ払うだけでビザなしで1日限りの上陸が許されていたのである。
いろいろな土産が並んでいるが、強烈なのがコブラ酒
ウイスキー瓶の中にコブラが、時にはサソリとセットで入れられている、滋養に効きそうな酒だ。一杯試飲させてもらったが、見た目ほどには強烈な味はしない。

ラオスの村落
対岸にはラオスの村落が
コブラ酒
コブラ酒

更に、高速ボートで上流に進む。
川が二手に分かれているところで、右側に進む。すると、赤茶色の屋根の大きな建物が見えてくる。
「ビルマのカジノだよ」
ボートの運転手が説明する。
ビルマのカジノ
ビルマのカジノ
――  そう。そこにはビルマ(ミャンマー)[※]の国土もあったのである。
上陸後にガイド嬢から聞いた話によれば、タイではカジノが禁止されているため、ここまで来てカジノを楽しむタイ人も少なくないという。

高速ボートでのミニクルーズを終え、タイ側の川岸に上がる。
足元にはタイの国土、川の向こうの右手にはラオスの国土、左手にはビルマの国土…。
ここでは、メコン川を境に3つの国土を一度に見ることができるのである。
ゴールデン・トライアングル
ゴールデン・トライアングル。
手前がタイ、対岸右側がラオス、左側がビルマ

ここで一休みし、昼食をとる。料金はツアー料金に含まれていて、ビュッフェ方式なのをいいことに、ここぞとばかりに大食いする。
食後、煙草を吸っていたシンガポール人(華人)の若者とそのガールフレンドと話をする。
「シンガポールでは煙草高くない?」
「高すぎるよ!」
といった具合に、物価談義に花が咲く。
「シンガポールは物価が高いよね。でも僕は、シンガポールで10S$の安宿に泊まったよ」
と言うと、2人とも「そんな安いところあるの?」と目を丸くして驚いていた。
「今回の旅の予算は?」
と聞かれたので、「月10万円ぐらいかな?」と答えると、
「自分たちが日本を旅行しようと思ったら週10万円かかりますよ」
とのこと。貧乏旅行者にとっては旅をしにくい国で、誠に申し訳ない。

[※]筆者は抑圧的軍事政権によって変更された「ミャンマー」の国名を認めない立場にある。
タイの人々は、そんな意識の有無は定かではないが、今でも日常的に「ビルマ」の呼称を使用している。

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