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日本100名城

100名城探訪記

九州北部100名城巡り(6)―吉野ヶ里、佐賀城、唐津城

2022年5月4日

8時17分、久留米を出発。鳥栖で乗り換えて向かったのは、佐賀の吉野ヶ里(100名城No.88)。
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吉野ヶ里歴史公園入り口
吉野ケ里といえば弥生時代の遺跡として有名で、城と言えば戦国時代~江戸時代の天守閣や石垣のある城、と思い浮かべると「これって城なの?」とお思いの方もいるかもしれない。
しかし、当時は部族間の抗争が絶えず、吉野ヶ里も敵の攻撃に備えて守りを重視した、いわゆる環濠集落で、しっかり日本100名城に指定されている。
この日はゴールデンウィークの特別イベントで公園入場が無料だった中、フリーパスの改札口をくぐる。
その先の田出川に架かる「天空の橋」を渡っていると、右手の方に、周りを柵で囲まれた北内郭を遠目に見ることができる。この光景を見て頂ければ「確かに城だな」と思って頂けることだろう。
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周りを柵で囲まれた北内郭
入口広場の先には、柵で囲まれたメインエリアがある。その柵に開けられた入り口をくぐると、その先にすぐ濠があり、更にはそのすぐ内側に、槍状に尖らせた木の枝を無数に地面に刺した「逆茂木」が再現されている。徹底した防御ぶりだ。
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柵と濠と逆茂木
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南内郭
柵の中を暫く歩いていると、更に二重の柵で囲まれた広場・南内郭がある。ここはかつての王や支配者が住んでいた場所とされ、家や物見櫓が再現されている。後世の城に当てはめれば、二の丸あたりに相当するだろうか。
更に北へと進むと、先ほど入場口先の橋の上から見えた北内郭に行き着く。南内郭のもの以上に強固な柵の内側に濠、更に柵の内側に濠、と二重四重に守りを固めていて、ここが「本丸」に当たる場所であることを如実に示している。
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北内郭内部
吉野ヶ里歴史公園全体で見るとまだ半分も回っていないが、「城」は十分に満喫した。この日はまだ2つの城を巡る予定なので、あとは遺跡展示室を参観して、列車の時間に間に合うよう次へと歩みを進めた。

10時30分、JR佐賀駅に到着。ここ佐賀市にある名城は佐賀城(100名城No.89)。江戸時代に名門・鍋島氏が居城とした城である。
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鍋島直正公銅像
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佐賀城天守台
天守台はあるものの天守閣は現存せず、代わりに、歴史館として復元された本丸御殿が今の佐賀城の象徴になっている。また、本丸御殿に繫がる鯱の門は、19世紀建立されたものが現存している。
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佐賀城本丸御殿(左)と鯱の門(右)
昨日から福岡・佐賀の中南部を巡ってきたが、ここで玄界灘の海辺の街へ。13時34分、唐津に到着。本日はここで1泊するので、予定の宿に荷物を預けて城巡りに出掛ける。
唐津には名城が2つあるが、この日はそのうちの1つ、唐津城(続100名城No.185)。江戸時代初期に建立され、幾つもの大名に受け継がれてきた城だ。
石垣のある風情のある街並みを抜けて、城へアクセス。入り口では、可愛い猫たちが番を?していた。
坂道を上ると、立派な天守閣が建っているが、かつて天守閣があったとの記録は無く、今ここにあるのは模擬天守である。
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唐津城天守閣近景
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唐津城天守閣からの眺め
とはいえ、天守閣の最上階から見る玄界灘の光景は一見の価値がある。
唐津城は玄海灘に面した丘の上に建つ平山城なので、どうにか玄海灘に浮かんでいるようなアングルで撮れないものかと探した結果、城山のわきに架かる舞鶴橋の中ほどからがベストアングルだった。
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舞鶴橋から望む唐津城
唐津には城のほかにも、街の中心近くにある旧唐津銀行や、先述した石垣の街並みの中にたたずむ旧高取邸など、昔をしのばせる名所があって、風情を醸し出している。
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旧唐津銀行
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旧高取邸

アルファポリス

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