バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

ラダック、北インド(2011年)

旅の締めくくり~ガンディー詣で

2011年10月22日

デリーは私にとって、インドの首都というよりもマハトマ・ガンディー最期の地という意味合いの方が強い。先に書いたマクドナルドの記事とは話が前後になるが、この日昼前から日本人6人でガンディー詣でに出かけた。

最初に訪れたのは、数日前にも訪れた、ガンディー火葬の地・ラージ・ガートだった。ここで馳せたガンディーへの思いについては数日前の記事の繰り返しになるのでここでは書かないが、この日訪れた黒大理石の記念碑は、祭りが行われる影響からか、数日前には無かった色とりどりの花で飾られていた。ガンディーがいかにインド人に慕われているかを伺い知ることができる。
ラージ・ガート

ラージ・ガートを再び訪れたのは、ガンディーの“墓参”(墓がここにある訳ではないが)をもう一度、という思いからだけではない。近くにあるガンディー博物館を、4年前に続き2度目ではあるが訪れたかったということの方がむしろより強い動機だった。
ガンディー博物館
比較的裕福な環境で育ち、イギリス留学もしながらその後は対英独立闘争に心血を注いだガンディーの、若かりし頃から独立闘争、そして暗殺に至る足跡が幾多の写真や記念品で語られている。暗殺された時の血染めの布や弾丸、懐中時計の展示も彼の死の瞬間を生々しく物語っている。
今回の訪問で印象に残ったのが、ガンディーの写真によく出てくる糸巻き道具の展示だった。彼は糸巻きの技術によって貧しい村を援助したのだという。アウトカーストの人々を「ハリジャン=神の子」と呼んで慈しんだ彼の、恵まれない人々に対する思いやりの心がそこに垣間見える。

これら2つの施設とは離れた場所になるが、インド門の南西に位置するガンディー記念博物館の方にも訪れた。ここは、インド・パキスタン分離独立の直後にガンディーが暗殺された場所である。中庭には、ガンディーが最後の祈りに向かった足跡が再現され、その足跡が途絶えた場所、即ち暗殺された場所には記念碑が建てられている。
201110220203.jpg

ここも4年前に訪れた場所なのだが、ここではその時感じたことを再掲することにする。

ガンディーは独立を達成して僅か半年のインドの今後に思いを巡らせつつ、再現された跡の足取りでここを歩いていたに違いない。そして、彼は死の際に「おお神よ!」との言葉を残したという。 彼は神に何を祈ろうとしていたのだろうか。  「インドをお守り下さい」・・・  「世界に平和を」・・・ 想像は幾らでもできるが、もはやそれを知ることはできない。 いずれにせよ、インドがこれからという時に降りかかった災いは彼にとって無念極まりなかったことだろう。この足跡がこの場所で途切れてしまっているのは、彼がまだ道半ばであったことの象徴ではないのか ―― そんな気がしてくる。 その無念を、今のインドは晴らしてきてくれただろうか。現在のインドは産業が急成長を遂げていて世界の大国になりつつあり、もはや他国から抑圧を受けることはなくなっているが、一方でガンディーが反対していたカースト差別、殊にハリジャン(不可触民。カーストの最下層)への差別は今なお解消されてはいないのである。

2007年アジア周遊『デリー-3 ~ガンディー最期の場所』より

この日訪れた3箇所はいずれも既に1度訪問済みの場所である。それでも最終日にここを再訪したのは、インドの旅をデリーで終わりにする以上、自分にとって締めくくりはこれらの場所以外にあり得なかったからだ。
マハトマ・ガンディーは世界の歴史上で私が尊敬する数少ない人物の一人である。大国の抑圧に苦しむインドの人々の先頭に立ち、非暴力という手段ででインド独立を勝ち取った人物――その姿は、私が心を寄せ、現状を憂いているチベットに一つの光明を与えてくれるような思いがするのだ。
勿論、インドとチベットでは時代が違えば支配する側、される側の国の事情も違う。しかし、大きな共通点が、どちらも非暴力という手段によって自由を模索している点である。ガンディーの足跡が、今後のチベットにとって一つのモデルケースになることを、私はどうしても期待してしまうのだ。

だから、デリーでインドの旅を終えるならこれらの場所を締めくくりにする以外考えられなかったのだ。
次にデリーで旅の締めくくりがあった時も、私はやはりこれらの場所を最後に訪問することだろう。

今回の記事で、現地からの旅レポートもまた締めくくりとなる。
しかし、『ラダックから』というタイトルをつけながら、気がつけばラダックにいる期間とそれ以外のインドにいる期間がほぼ同じになってしまった。
帰国後ももう少しだけ、ラダックにスポットを当てて今回の旅の纏め記事のようなものをこのブログ上で書いていきたいと思う。

取りあえずは、

ラダックよ、ダラムサラよ、インドよ、またいつか。

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