バス憧れの大地へ

雑記ブログ

猊下の御守り

チベット本土にいる子どもたちの就学を支援する草の根活動の方々が池袋でフリーマーケットを出展しているとの話を聞きつけ、そういう趣旨ならぜひ協力したいと、出かけてみた。

池袋のサンシャインビル内のフリマスペースの一角にお店を発見。チベット人の女性もいらしていた。
主催者によると、ネパール・ポカラにある難民キャンプ(私が行った所とは別)で作られた布製品やアクセサリーが今回の主な売り物。その中で、今回の目玉は・・・

ダライ・ラマ法王の御守り

2cmほどのマニ車をペンダントヘッドにした小さなものだが、中には

猊下直筆のマントラ[1]

が収められているという。

値札を見ると、結構なお値段・・・

――しかし・・・
――猊下直筆のマントラ・・・

そう考えると、金をケチるのが余りに罰当たりに思えてきた。

買います!!

その場の勢いとは恐ろしい。こうして、猊下の御守りは私のものになった。
ダライ・ラマ法王の御守り
「その場の勢い」などと書いたが、全く後悔は無い。むしろ、時間が経つごとに有難さがひしひしと感じられてくる。

私にとって、最高の宝物になることだろう。

私はいいから、チベットの人々を御守りくださりますように・・・

[1]正確には、「猊下直筆のマントラを顕微鏡でないと見えないほどに小さく複製したもの」。それでも中に入っているマントラが猊下の文字であることには違いない。

心の本質は光―ダライ・ラマ法王東京講演

夢の中に、チベット高原の大地とポタラ宮が現れた。この日参加しようとしているイベントに、やや興奮気味のようだった。

午後から休みをもらって外出する。普段は相撲で使われる両国国技館がこの日は別の目的でやってきた来訪者で長蛇の列となっていた。
会場をよく見渡せる枡席の好ポジションに座り、開演を待つ。

午後2時すぎ、2度ほど”肩透かし”があったものの3度目の正直で本日の主役が入場。
会場がスタンディングオベーションで迎えたその人物は・・・

 ダライ・ラマ14世

4500人の来訪者が、法王のありがたいお言葉を2時間半にわたって拝聴した。

法王の講演は昨年、インド・ダラムサラでも参加したが、あの時は壁に阻まれてお声はすれども話しているお姿は見えず、だったので実際にお話をされる姿をこの目で生でしっかり見るのは事実上、これが始めてだった。穏やかながらも力強く、ユーモアのある語り口調は健在。病み上がりなのが心配されたがお元気そうだったので安心した。

お話の内容は、主に在家信者向けで分かりにくかった昨年の講演に比べ、今回は一般者向けということで非常に分かりやすかった。精神的な問題は精神的なレベルにおいてのみ解決可能で、感情の限度を自ら知り、心を持続的に観察・調査してバランスを取ればストレスや苦しみも軽減されるということ、心の本質は光であって「愛と慈悲の光が何より大切」などとの言葉を賜った。
(予想通り、政治的なお話は一切無かった。と言うか、政治的な話をしないことが来日の条件だった)

今回の講演で感じたのは、法王が想像以上にリアリストだということ。
「私に特別な力を期待する人が時々いるが、そんなものは無い。私は全世界の60億分の1の、1人の人間にすぎない。中にはヒーリングの力を期待する人もいるようだが、私はヒーリングの力など信じない。そもそも私にヒーリングの力があれば、先日受けた手術など必要なく自分で治せたではないか」
ともすれば小難しくなりがちな「人の心の内面」というテーマの講演がこれだけ分かりやすかったのは、法王がリアリティーある視点からお話しになったからではないか、という気がした。そして、法王がチベットの独立ではなく「高度な自治」を求めていること、それを非暴力によって実現しようとしていることも法王のリアリズムを表すものに他ならない。

講演の後は質疑応答。法王に質問したいという聴講者が大勢列をつくったが、時間の都合で4人で終了。その4人の中には、最近思い切った転身を表明しつつもそのことで心に悩みを抱えている某金メダリストもいた。

開始時と同じようにスタンディングオベーションで法王を見送り、講演会は終了した。
これからの人生を心穏やかに過ごすためのヒントが得られたような気がした。

講演終了後、映画「チベットチベット」のキム・スンヨン監督と再会しすこしばかり立ち話。国技館を出てからは顔見知りのチベット・サポーターと場所を変えて懇談。その際にウイグル人の方や中国民主派の方と交流できたのも大きな収穫となった。

ダライ・ラマ法王来日

日本にいらっしゃいました! 偉大なる仏教者であり、平和の象徴であり、チベット国の指導者であるダライ・ラマ14世が!

手術をしたばかりのためか少々やつれて見えますが、慈悲深い笑顔は健在です!

法王は11月4日に北九州で、11月6日には東京で講演を行います。東京での講演には、会社の皆さんの了承を得て私も駆けつけます!
多分、仏教の法話が中心で政治的な話は無いでしょう。

一方、中国では…

「ダライ・ラマ特使と中国が対話  自治など原則論で対立」(共同通信)

記事には
これまでの対話でチベット自治区の「高度な自治」を求めるダライ・ラマ側と、拒否する中国側とは原則論でまったくかみ合わず、今回の対話でも歩み寄る可能性はほとんどない
とありますが、歩み寄る可能性はゼロでしょう。カルト教団[*]相手にまともな会話が成立した試しはありません。先日書いたように、法王は中国との対話を放棄することを示唆し始めています。高い確率で、これが最後の対話となるでしょう。

とすると、チベットの真の自治を目指す拠り所は国際世論の圧力しかない訳ですが――相手はそれすら無視するカルト教団。一筋縄ではいきません。

*カルト教団・・・言うまでも無く、モウタクトウを始祖とする中国共産党のことです。

<新着記事>

Google

WWWを検索a-daichi.comを検索
お勧めメディア(Amazon)
チベットの大地へ