バス憧れの大地へ

雑記ブログ

ダライ・ラマ法王様、対話路線に諦め?

手術を要する病気を患って気弱になられたのかもしれませんが、ついにダライ・ラマ法王様が中国との対話に限界を感じてしまわれたようです。

=======
「中央政府との対話に自信を失った」=ダライ・ラマ14世がインドで声明―米メディア

http://www.recordchina.co.jp/group/g25292.html

2008年10月26日、米AP通信によると、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世はインドのダラムサラで発表した声明で、「中央政府との対話に自信を失った」とコメントした。環球時報が伝えた。


記事によると、ダライ・ラマ14世は声明の中で、「(対話による進展への期待を)すでに放棄した」と述べた。チベット問題解決を求めるダライ・ラマ側は、「これまで誠意を尽くして中間路線を模索してきたが、中央政府が積極的な反応を見せない」とし、「今後の路線は600万のチベット人民に決めてもらう」とする意向を示した。記事は、今月末に行われる話し合いを前に、ダライ・ラマ側が「尋常ではない態度を示して来た」と指摘した。

英BBCは、独立を求める過激派が「強硬路線」をとるようダライ・ラマに圧力を掛けているが、「『非暴力』の姿勢を崩せば、せっかく築き上げた西側諸国との信頼関係も失ってしまうだろう」と指摘している。また、中国人民大学国際関係学院の金燦栄(ジン・ツァンロン)教授は、今回の発言を「苦境から脱するための、中央政府と西側各国に対する一種の脅し」とした上で、「温和路線を捨てることは、自らの首を絞めるようなものだ」と切り捨てた。

=======

中華人民共和国=中共が自国の利益と自国の正当化しか頭に無く、他国とまともに対話する能力がある国でないことはもはや常識ですので、法王はよくぞここまで辛抱できたと、賞賛に値します。

ただ、上記のニュースにも書かれているように、対話を諦める=これまでの中道・非暴力路線を放棄する、となった場合、アジア最凶の軍事力を持つ人民解放軍[*]に太刀打ちできる力などないチベットに勝ち目は無く、上記のニュースにも書かれているように、「『非暴力』の姿勢を崩せば、せっかく築き上げた西側諸国との信頼関係も失ってしまうだろう」(英BBC)との懸念もあります。

一方で、こんなニュースもありました。

=======
http://www.afpbb.com/article/politics/2532927/3434712

チベット対中要求、完全独立への先鋭化も

【10月27日 AFP】中国チベット(Tibet)自治区をめぐる中国政府と亡命政府の協議に進展がないなか、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世の側近は26日、中国政府に対する要求を、これまでの自治権拡大から、より強度な完全独立へと先鋭化させる可能性もあることを示唆した。

 この変更方針が実現すれば亡命政府にとっては歴史的転換となるが、中国側が態度を硬化させるのは確実だ。

 チベット運動の方向性は、来月、世界中の亡命チベット人コミュニティから300人の代表が集まって開く特別会議の焦点になるだろう。運動の目標が、これまで中国政府に求めてきた自治権拡大から完全な独立の達成に変わる可能性がある。ただし、ダライ・ラマの報道官テンジン・タクラ(Tenzin Taklha)氏は、AFPに対し「唯一議論の余地がない点は、運動が今後も非暴力的であり続けることだ。このことは全員が同意している」と述べた。

 前週末、胆石の手術後に初めて公の場で演説したダライ・ラマは前週末、7回にわたってチベット側の特使と中国政府高官と協議を重ねた結果、中国側からなんらかの譲歩を引き出すことはあきらめたと語った。

=======

かなりセンセーショナルな記事ですが、唯一の救いは、

=======
ただし、ダライ・ラマの報道官テンジン・タクラ(Tenzin Taklha)氏は、AFPに対し「唯一議論の余地がない点は、運動が今後も非暴力的であり続けることだ。このことは全員が同意している」と述べた。

=======

この部分。

“非暴力”を放棄しないとのことで、少しほっとしました。

いずれにせよ、対話が通じない低脳な相手なので対話を放棄することには反対しません。

しかし、非暴力だけは貫いていただきたいです。法王様には、ご自身の著書の中で賞賛しているあの方のようになっていただきたいです。

チベットのガンディー“に。

*人民解放軍

この軍隊は中国国軍などではありません。中国共産党の”私兵”です。

チベットリンカ

ナマステ・インディア2008の後、東京・杉並区の善福寺川緑地で行われていた「チベットリンカ」に参加してきました。

「リンカ」というのは「ピクニック」あたりに相当するチベット語で、「チベットリンカ」ではmixiなどで知り合った、あるいはこのイベントを知ったチベットサポーターが公園などに集まって、バーベキューなどをしながら親睦を深めつつ、道行く人たちにチベット問題をアピールしています。

私は飛び込みで参加したのですが、皆さん既に以前から交流があったようで、初めはなかなかその中にとけ込むことができませんでした。それでも、皆さん「チベット」という共通の関心を持つ方々です。チベットに取り持たれて少しずつ、集まりになじんでいくことができました。

DSC_0117.jpg 

バーキューのほか、缶バッジ作りを体験(写真1)したり、折鶴をジグソーパズルのパネルのようにしてチベット国旗をかたどっていく作業を手伝ったり、チベット仏教のお鈴(名前何でしたっけ…?)を体験たりと、チベットを取り込みながら日曜の昼下がりを楽しみました。

そして、暗くなってからがメーンイベント。キャンドルナイト(写真2)です。

約80個(適当に数えた)のキャンドルに火を灯し、中国のチベット弾圧で犠牲になった人々の冥福を、世界の平和とチベットの真の解放を皆で祈りました。

DSC_0159.jpg 

私はキャンドルに火が灯されてから間もなく、帰途に就きましたが、同じチベットサポーターの方々と交流できて、とても実りのある1日でした。

次の機会にもぜひ参加します。

そしてこの日記を読んでいるあなた! 次はあなたも参加しませんか?

「チベットチベット」キム監督らトークイベント

日曜日は「チベットを返せ!-Tibet for Tibetans-サイレントマーチ」に参加し、本日は映画「チベットチベット」観賞と、チベット漬けの2日となりました。


「チベットチベット」は先日も見てきたのですが、今回は映画以上に、mixiで交流のあった同映画のキム・スンヨン監督と「14人のダライ・ラマ」(グレン・H. ムリン)の訳者であり仏教学者である・田崎 國彦、渡邉 郁子両氏(別姓ですがこのお二方、ご夫妻です)のトークショーがお目当てでした。

上演前、キム監督とオフで初対面。「チベット問題は(オリンピックが終わった)これからが大事」という認識で一致しました。

19時、上演開始。(映画のレビューに関しては8月5日の記事をご参照ください)

上演後、そのままトークショーへとなだれ込みました。

ゲストのお二方が仏教学者とあって、話題は「ダライ・ラマとは」「中央アジアにおけるチベット仏教の広がり」「ダライ・ラマ制度の正と負」など、チベット仏教とダライ・ラマ法王の話がメーンで、その他には渡邉さんが遠慮がちにキム監督の在日韓国人としてのアイデンティティ、日本に帰化するか否か(これに関しては、キム監督が同じく在日韓国人と結婚し、子供[名前は『ラサ』ちゃんだそうです!]が生まれたことでちょっと複雑になっている様子)について尋ねられていました。

チベット問題を主題とした映画のイベントでありながら中国に対する非難は一切無く、それどころか「最終的には、チベット人、ウイグル人、漢人の共存という形で解決すべきだ」(田崎氏)という言葉もあったほどで、一口にチベット問題と言ってもいろいろな考え方、アプローチのし方があるのだな、と目から鱗が落ちた思いでした。

それにしても、キム監督は制作者としては少々変わっています。

トークショーで「この映画の海賊版が中国で出回ってほしい」と発言したり、昨年11月に法王が横浜に訪れた際に映画のDVDを無料で配布していた(この日のイベントで知り合った方の証言)など、制作者としては異端とも思える言動があります。

しかしそれは、映画による儲けよりも「チベット問題をより多くの人に知ってもらいたい」という高潔な思いの表れなのでしょう。

【レビュー】映画「チベットチベット」(キム・スンヨン 監督)

チベットチベット
職場(東京・渋谷)近くで上映されていた映画「チベットチベット」を見てきました。

在日コリアン3世の監督キム・スンヨン氏がビデオカメラを片手に2年に及ぶ世界一周旅行をした際、モンゴルのゲルで偶然ダライ・ラマ14世の写真
を見かけたのを機に、インド・ダラムサラで法王の密着取材を実現させ、チベットに渡って現地の複雑な現状を目の当たりにした過程を綴ったドキュメンタリー
映画です。

最大のテーマは、コリアンでありながら日本に親近感を持ち”祖国”であるはずの韓国を嫌っていたキム氏がチベット問題をフィルターに自らのアイデ
ンティティを見直す”自分探し”だったような印象を受けましたが、チベット問題に対する認識を深めさせてくれる作品だったことは勿論言うまでもありませ
ん。

本格的な機材を使っての撮影ではなかったのですが、超ミニシアターでスクリーンが小さかったこともあって、画質は気になりませんでした。

冒頭からヤムドク湖、ダラムサラ、ジョカン、セラ寺での僧侶の問答、ポタラ宮など、私が昨年訪れた場所が次々と映し出されて、懐かしさから興奮気味に見入ってしまいました。

中でも彼が密着取材した、私が歴史上の人物の中で最も尊敬するダライ・ラマ法王のお姿とお声には感動するしかありませんでした。慈悲と力強さと
ユーモアあふれる法王の口調は昨年ダラムサラで拝聴したティーチングの時と同じでしたが、ティーチングの時の小難しい仏教の法話と比べ、この映画でお話に
なっていたことは非常に解り易く、より親近感と敬意を抱くことができました。

そして、チベット人の受難についてもよりリアルに感じることができました。中国当局から拷問を受けたチベット人のインタビューは活字では幾つも読
みましたが、映像と音声を伴うと重みが違ってきます。インドに亡命してきた女性が拷問の後遺症に苦しみながら涙ながらに「外国人のあなたにこの話ができて
本当に嬉しい」と訴える姿など、痛々しくて仕方ありませんでした。

命がけでチベットからネパールに逃れてきて法王と謁見した亡命者たちが法王のお言葉に涙していたのも印象に残っています。

その他に印象に残ったのが、ラサで現地の子どもに案内された寺院廃墟のシーン。劇中ではなぜこのように破壊されたのかは明言されていませんでしたが、宗教を否定する中共の破壊工作によるものであることは容易に分かります。

私がこの映画のことを知ったのは「環境goo」でのキム氏のインタビュー記事がきっかけでした。

http://eco.goo.ne.jp/life/lohas/earth/1601.html

その記事の中に、こんなくだりがありました。

「『チベットチベット』をつくったからといって、決して中国そのものが嫌いというわけではありませんからね。念のため。(笑)」

最初、この言葉が理解できませんでした。チベットの現状を知れば中国を嫌いになるのは当たり前だと思っていましたから。

しかし、この映画の中でダライ・ラマ法王がおっしゃっていたことにそれを理解するヒントがありました。

「チベット人と中国人を分けて考えてはいけません。”中道”の精神が大切なのです」

これを聞いた瞬間、キム氏がいかに法王のお考えを理解しているのか、また私の考えがまだまだ浅いものだということを痛感しました。

ともかく、この映画は必見です。

以下のページに上映予定が掲載されていますので、ぜひご覧下さい。

http://www.tibettibet.jp/schedule.html

【予告】3/22 チベット武力弾圧に対する中国大使館前デモ=終了=

3月14日、私の愛するチベットで、平和的に行われたデモの弾圧を機にチベット人と中国人の衝突が発生し、中国が装甲車まで駆り出すなど過剰な対抗措置を取ってチベット人の間に多数の死傷者が出るという痛ましい事件が発生しました。

そんな中、mixiでこんな書き込みを見つけました。

====================
3/22(土)チベット武力弾圧に対する中国大使館前デモ開催決定!
中国大使館へ向けて平和へのアピールを!!
====================

先ほど参加を表明してきました。

今回のチベットに対する中華人民帝国の蛮行は断じて許せません。

チベットを愛する1人として、何かアクションを起こさないと気が済みません。

I Love Tibet な皆さん、共に立ち上がりましょう!

東京の中心で Free Tibet を叫ぶ

先日予告した通り、チベット武力弾圧に対する抗議集会に参加してきました。

20080322_2.jpg

午後1時、六本木の三河台公園で抗議集会開始。ダライ・ラマ法王らの声明を読み上げ、日本の支援団体代表の方々、在日チベット人代表の方々から熱いメッセージを受けた後、デモに出発。私も支援団体が用意したプラカードを手に六本木の街に繰り出す(←夜の街じゃないですよ!)。
 
20080322_1.jpg

「Free Tibet!」

「チベットに自由を!」

「チベットに平和を!」

「中国はチベットから出て行け!」

「We want justice!」

シュプレヒコールを上げながら、六本木ヒルズの前を通過。デモ参加者は1000人以上に膨れ上がりました。

2kmほど歩いて、終着点の公園に到着。その後もシュプレヒコールは続きます。
 
20080322_3.jpg

最後に、自称「売れないフリーライター」という方から抗議声明。

「私は中国の伝統文化に敬意を表していますが、昨今の中国は評価に値しない国になってしまいました」

私と同じ思いの人が、ここにもいました。今日デモに参加した方々の中にも、同じ思いを抱いている人が大勢いたことでしょう。

デモは大きな混乱も無く、無事終了しました。

それにしても、これだけ多くの人が集まるとは正直思ってませんでした。

今回のチベット騒乱(中華人民帝国当局にとって都合のいい言い方だし、そもそもは平和的なデモに当局が暴力に訴えたことが発端なので、『暴動』という言葉は使いたくない)に関して腹にたまっていたことを思い切り叫ぶことができてかなり気分が良かったし、何より具体的なアクションを取ることができたことそのものが嬉しかったです。

今回共に行動を取ることができなかった方も、↓のブログに抗議のやり方が掲載されているので、参考にして下さい。

http://tsnj2001.blogspot.com/search/label/E-mail%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

<新着記事>

Google

WWWを検索a-daichi.comを検索
お勧めメディア(Amazon)
100色で描いた世界地図